ネオプロモーション株式会社クラシック音楽講座 2012/10/27(Sat)

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「早わかりクラシック音楽入門講座」

内容
≪ J.S.バッハの小宇宙 ≫
第1部:バッハのこと、バロックのこと、ケーテン時代の作品を聴く
第2部:ブランデンブルク協奏曲を聴く

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第1部
□バッハのこと、バロックのこと、ケーテン時代の作品を聴く
冒頭、グレン・グールドの「ゴルトベルク変奏曲」(1981年盤DVD)第26変奏以降を視聴いただきました。没後30年というグールドの貴重な映像ですが、バッハの緻密な仕事、きちんと組み立てられた構成について話を進めてゆく上でこの演奏が相応しいだろうと選択しました。

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①ゴルトベルク変奏曲BWV988
グレン・グールド(ピアノ)(1981録音)

バッハの天才が生まれながらの才能だけでなく、幼少期からの類稀な努力の結晶であること、子どもの頃から大変に苦労していることなどまずは一通りお話。そして、バロック時代とはどういう時代だったのか、特にドイツの場合は「30年戦争」による国土の荒廃は音楽の発展にも相当に影響を与えたであろうことをご理解いただきました。

バッハの65年という生涯、1000数百曲に及ぶ作品を短時間で紹介するのは容易なことではありません。今回は特に優れた世俗音楽が数多く生み出されたケーテン時代に焦点を当て、無伴奏作品、協奏曲作品などを堪能いただきました。
まずは、最初の妻であるマリア・バルバラが亡くなったのを機に書かれたのだという学説もあるほどの「シャコンヌ」から。

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②無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004~第5曲「シャコンヌ」
ギドン・クレーメル(DVD)

この崇高な作品が徐々に盛り上がってゆく様はいつ聴いても感動ものです。
その後、気分を変え、バッハのカンタータからコラール「主よ人の望みの喜びよ」の原曲、そしてピアノ編曲版、ジャズ版などを聴いていただき、いかにバッハの作品の懐が深いのかというお話をいたしました。

③カンタータ第147番~コラール「主よ人の望みの喜びよ」
カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団

④主よ人の望みの喜びよ(マイラ・ヘス編曲)
スタニスラフ・ブーニン(ピアノ)

⑤Joy
ジョージ・ウィンストン(ピアノ)

⑥Precious Joy
モダン・ジャズ・カルテット

休憩をはさみ後半へ。

第2部
□ブランデンブルク協奏曲を聴く
後半は、ブランデンブルク協奏曲にまつわるお話と、実際に第5番を映像で視聴いただきました。

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⑦ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調BWV1050
クラウディオ・アバド指揮モーツァルト管弦楽団

最後に管弦楽組曲第3番から「アリア」を。

⑧管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068~アリア
ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン弦楽合奏団

ついでにリクエストにお応えしてブランデンブルク協奏曲第6番を抜粋で。

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⑨ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調BWV1051
モーツァルト管弦楽団

以上、少し高度な話になりましたが、概ね楽しんでいただけたようです。
ありがとうございました!