さくらカレッジ2013年4月講座 2013/6/15(Sat)

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「早わかりクラシック音楽入門講座」

内容
≪ ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」 ≫
第1部:バーンスタインによる作品解釈、第9交響曲の成立事情など
第2部:交響曲第9番鑑賞
※使用テキスト「これきから聴きはじめる人のクラシック超入門(野沢龍介監修)」(河出書房新社)

第1部
□バーンスタインによる作品解釈、第9交響曲の成立事情など
はじめにレナード・バーンスタインがウィーン・フィルとの全集を収録した際に撮られた解説のビデオを観ていただきました。バーンスタイン自身が語るように、第9交響曲は平和や友愛を謳った、200年前の傑作であり、戦争や仲違いに明け暮れる現代社会への痛切なメッセージであるように思います。そのあたりの背景を理解いただき、成立事情などを簡単にお話しさせていただきました。
その中で、1793年頃にすでにシラーの頌歌に曲をつけようとしていたこと、1795年には「歓喜主題」の元となっているであろう歌曲「愛されぬ者の嘆息」、「相愛」についてお話しし、その歌曲の該当箇所を抜粋で聴いていただきました。

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①歌曲「愛されぬ者の嘆息」、「相愛」WoO118
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
イェルク・デームス(ピアノ)

さらに、1808年になってこのメロディが引用された「合唱幻想曲」を抜粋で。

②ピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲ハ短調作品80「合唱幻想曲」
エレーヌ・グリモー(ピアノ)
スウェーデン放送合唱団
エサ=ペッカ・サロネン指揮スウェーデン放送交響楽団

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第2部
□交響曲第9番鑑賞
全曲をオープニングからカーテンコール鑑賞いたしました。

③交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」
アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)
藤村実穂子(メゾソプラノ)
ピョートル・ベチャワ(テノール)
ゲオルク・ツェッペンフェルト(バス)
ウィーン楽友協会合唱団
クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(2010.4収録)

終始抑制気味の音による繊細でありながらパッショネートな音楽が繰り広げられました。映像も音質も最美!
次回はメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を採り上げます。