クアトロチェリ2014

quatrocelli_20140730皆さんとても素晴らしいエンターテイナー。
弦楽四重奏を聴いた。といっても、通常の編成ではない。4挺のチェロによる四重奏。
驚くべきはその音色。同じチェロという楽器なのに、楽器によってこれほどにも音が違うのかと・・・。あるいは奏者によってこれほどにも音のパッションや波長が違うのかと。
ヴァイオリンやヴィオラが入らない分、おそらく音楽を創るのは相当に難しいのではなかろうか。しかし、それがゆえに、ひとたび決まった時の「音の深み」というのは並でない。
一応、観客を楽しませるための趣向は十分に凝らされていた。4人は普段はヨーロッパの著名オーケストラで活躍する根っからのクラシック音楽奏者だ。しかし、ここでのパフォーマンスはジャンルの垣根を越え、あくまで聴衆と共に愉しむために演じ、奏するという役目に徹するもの。
天晴である。

クアトロチェリ2014
2014年7月30日(水)19:00開演
東京芸術劇場コンサートホール
・J.S.バッハ:G線上のアリア(管弦楽組曲第3番BWV1068より)
・ラロ・シフリン:映画「ミッション・インポッシブル」テーマ音楽(ルーカス・ドライヤー編曲)
・バーナード・ハーマン:映画「サイコ」テーマ音楽(ルーカス・ドライヤー編曲)
・ニーノ・ロータ:映画「ゴッドファーザー」テーマ音楽(ルーカス・ドライヤー編曲)
・レイ・パーカーJr.:映画「ゴーストバスターズ」テーマ音楽(ティム・シュトレーブル編曲)
・ヘンリー・マンシーニ:映画「ピンクパンサー」テーマ音楽(デニス・アーミテージ編曲)~ジョン・バリー映画「ジェームズ・ボンド007」テーマ音楽(ルーカス・ドライヤー編曲)~クラウス・ドルディンガー:テレビドラマ「CSI:科学捜査班」(ティム・シュトレーブル編曲)
・ポール・エプワース、アデル:映画「007スカイフォール」テーマ音楽(ティム・シュトレーブル編曲)
・アルベルト・イグレシアス:映画「トーク・トゥ・ハー」テーマ音楽(マティアス・トゥルック編曲)
・ハンス・ジマー:映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」より「彼こそが海賊」(ティム・シュトレーブル編曲)
休憩
・ジョン・ウィリアムズ:映画「スターウォーズ エピソード5帝国の逆襲」より「帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)」(フレド・ジャング編曲)
・アントン・カラス:映画「第三の男」テーマ音楽(ハリー・ライムのテーマ)(ルーカス・ドライヤー編曲)
・ジョージ・ガーシュウィン:ポートレート(デニス・アーミテージ編曲)
・エンニオ・モリコーネ:映画「ウェスタン」よりテーマ音楽~ハーモニカの男~シャイアン~田舎バンド(マティアス・トゥルック編曲)
・エルマー・バーンスタイン:映画「荒野の七人」テーマ音楽(ルーカス・ドライヤー編曲)
・中東音楽ミシルルー(エジプトの娘)(マティアス・トゥルック編曲)
~アンコール
・パオロ・コンテ:アズーロ
・大友良英:テレビドラマ「あまちゃん」オープニングテーマ
・クロード・フランソワ:マイ・ウェイ

後半の演出が秀逸。メンバーのコント(?)もなかなか笑わせてくれたし・・・。音楽的にも「第三の男」などは実に洒落ており、ガーシュウィンはこれこそがオリジナルじゃなかろうかと思うほどジャジーで、しかも都会的センスに溢れ、素晴らしかった。おそらくこのあたりはアレンジャーの力量も随分反映されているだろうが・・・。

 


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