“peter gabriel” (1977)を聴いて思ふ

peter_gabriel_1577ビートルズが初来日してちょうど50年目の日なのだという。
驚くことはない。
すべてが奇蹟の連続であるとわかった瞬間のカタルシス。おそらくいずれの作品も明確な意図、思考のもとに生まれ出たものではなかろう。そこには別の何かにまつわる意思はあったと思うけれど。
現代のポップ・ミュージックの原点。すべてはビートルズから始まった。

英国民は(一旦)分裂の道を選んだが、そこにはおそらく彼らが有史以来数世紀にわたって抱えてきた自負が反映されているのだと思う。そしてまた、そこには何か見えない力による「お導き」もあるのかも。
歴史は流れ流れて、「洪水」に行き着いた。洒落にもならない内容だが、ここには魂の永遠に対する信仰がある。やはり世界は茶番だと。すべてを信ぜよと。

When the flood calls
You have no home, you have no walls
In the thunder crash
You’re a thousand minds, within a flash
Don’t be afraid to cry at what you see
The actors gone, there’s only you and me
And if we break before the dawn, they’ll
use up what we used to be.

空想すること、夢見ることが大切だ。

peter gabriel (1977)

Personnel
Peter Gabriel (vocals, keyboards, flute, recorder)
Robert Fripp (electric & classical guitars, banjo)
Steve Hunter (acoustic guitars, lead guitar, electric, acoustic & rhythm guitars, pedal steel)
Dick Wagner (backing vocals and guitar)
Tony Levin (bass, tuba, leader of the Barbershop Quartet)
Jozef Chirowski (keyboards)
Larry Fast (synthesizer, programming)
Allan Schwartzberg (drums)
Jimmy Maelen (percussion, synthibam, bones)
London Symphony Orchestra
Michael Gibbs (arrangement of orchestra)

家がなくなり、壁がなくなるというのは私的所有物が一切なくなるということ。それはすなわち境界がなくなるということに等しい。どんな手段をもってしても神は人々を今こそひとつにしようと企図しているのである。ならば流れに逆らわないことだ。

その曲を書いた晩のことも覚えている。なま暖かい夏の夜で、ぼくはコテッジの上にある丘の斜面にいた。昔よくやったもんだ。目をつぶって百歩分ばかり走るだろ。それから、いつのまにか自分がいる場所を見回して、大事な植物とか動物を捜すんだ。(アメリカのインディアンに関する本とかカルロス・カスタネーダの探検ものを読んでたからね)。あのときの丘の斜面にエネルギー地点を見つけたような気がして、ひとしきり瞑想してから丘を一目散に駆け降りていって曲を書いたんだよ。「洪水」の場合、ぼくが曲を書いたというより、曲がぼくを書いたって感じだね。
スペンサー・ブライト著/岡山徹訳「ピーター・ガブリエル(正伝)」P160

久しぶりに聴いたけれど、やっぱり素晴らしい(1979 Kate Bush Christmas Specialにおける崇高なパフォーマンスに感涙)。

 

ブログ・ランキングに参加しています。下のバナーを1クリック応援よろしくお願いいたします。


音楽(全般) ブログランキングへ


2 COMMENTS

雅之

>壁がなくなるというのは私的所有物が一切なくなるということ。それはすなわち境界がなくなるということに等しい。どんな手段をもってしても神は人々を今こそひとつにしようと企図しているのである。ならば流れに逆らわないことだ。

世界の人口がこれ以上増えたら、やっぱ時代の流れは断捨離方向ですね!!(笑)

返信する

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アレグロ・コン・ブリオをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む