いつもポケットにショパン

schumann_quartet_hagen.jpg前に読んだ「大いなる生命学(青山圭秀著)」はアーユルヴェーダの精髄ということで、東洋医学の真髄-といっても初心者にもわかりやすい入口的なもの-をわかりやすく解説してくれる良書。理想的な一日の過ごし方がよく理解できてお奨めの本である。
細かい理屈は横に置くことにするが、午前6時までに起き(理想は日の出の1時間半くらい前)、身体を清め、瞑想(僕の場合はチベット体操か・・・)をすると良いらしい。そして、午前10時から午後2時までの間に食事をするのが良いという。つまり昼食の時間帯に主要な食事をするのがベストだと言うのだ(さらに、現代人の生活習慣の間違いの一つは夜になって重い食事をとることだという)。しかし、今の時代にこういう生活をきちんとしていくのは正直なかなか難しい。

ここのところ、目が覚めるのが早い(といっても一般的な観点からいえば決して早くない)。昨日は6:30に起きた(普通か・・・笑)。今朝も 6:30に一度起きたもののもう一度布団に入り、結局8:00(全然早くないね。遅い!)。何かと仕事を片づけるのは午前中が調子良い。梅雨入りしたものだから鬱陶しい雨の中、郵便局に行ったり銀行に行ったりした後、細かいデスクワークをこなす。あまりに集中し過ぎて、12:00からのアポイントに30分ほど遅刻した。

霞ヶ関で大手エージェントに勤めるSに会う。サシであって食事するのは初めてかもしれない。つい先日まで名古屋に赴任していたものだから随分関係が遠くなっていたが、4月から東京に戻ったということで、3月の「早わかりクラシック音楽講座」に参加してくれたし、この前のピンクさつまいものLiveでも顔を合わせたから決して久々ではないのだけど。
結局仕事のことや恋愛のことなど1時間半ほど語り帰途についた。彼女は入社3年目で25歳なのだが、考え方や生き方がしっかりしている。しかも飛びっきりの京都好きでマンガ好きだから当然僕とも話は合う。僕が所有しているくらもちふさこの「いつもポケットにショパン」初版本を譲れといまだに言ってくる。そのたびに「ありえない!」と僕は答えている。
かれこれ30年近く前、別冊マーガレット(妹が読んでいたから)連載当時からOn Timeで読んでいた僕のバイブル。「のだめカンタービレ」のはしりのようなクラシック音楽を題材にしたマンガで、今読み返してみても途轍もなく面白い。当時ショパンの音楽にのめりこんでいた僕にとって羅針盤になったような本だったし、より一層クラシックの深みに誘ってくれた恩のある本だからそう簡単に手放すわけにはいかない(去年引っ越しの時マンガ本のほとんどは処分したものの、この全5巻だけは大事に持ってきた)。

シューマン:弦楽四重奏曲第2番ヘ長調作品41-2
ハーゲン四重奏団

ロベルト・シューマンが1842年(そういえばこの年、ショパンは「英雄」ポロネーズやバラード第4番、スケルツォ第4番など大傑作を残している)に創作した知る人ぞ知る傑作四重奏曲。作品は友人のメンデルスゾーンに献呈されている。僕はこの音楽のもつ叙情的美しさ(特に第1楽章第1主題!)が好きで、毎年今頃の時期に妙に聴きたくなる。
兄弟姉妹、従姉で構成されたハーゲン四重奏団の演奏も秀逸。そういえば1997年、初めてザルツブルク音楽祭詣でをした際、モーツァルテウムで彼らの演奏を聴いたことを思い出した。プログラムはベートーヴェンの「大フーガ」とシェーンベルクの第2四重奏曲、そしてシューベルトの第15番ト長調だったが、特に前半の2曲は攻撃的かつ先鋭的な表現で、同行した友人たち(彼らはクラシック初心者)がその前衛性に閉口していたことを思い出す。しかし、シューベルトの演奏の記憶が全くない。このシューマンのような晴朗な表現も得意なところをみるとシューベルトも良かったはずなのだが・・・。

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