Elegie

ほど良い空気感を感じさせる秋らしい土曜日。今朝は5:30起床で多摩川まで出掛け、数名の知人と川沿いを散歩しながら意見交換をした。ただのおしゃべりという気もするが、「早起きは三文の得」というだけあり、自然の中での早朝の会合は素晴らしく爽快だ。午前中一杯は小春日和の様相だったが、午後からは多少の曇り空。それでも、こういう気持ちのいい午後は、暗鬱とした古き良きノスタルジックな英国音楽を耳にしたくなる。
久しぶりに聴いたのは、ロキシー・ミュージック。それも再結成以前のブライアン・フェリーとフィル・マンザネラ、アンディ・マッケイが対等の立場でそれぞれを主張し表現していた頃の傑作アルバム、「ストランデッド」。ロキシー・ミュージックといえば一般にはラスト・アルバムである「アヴァロン」がセールス的にも人気的にも高いのだろうが、このバンドの本領はちょうどイーノ脱退直後の1970年代中頃までだろう。

Roxy Music:Stranded

パーソネル
ブライアン・フェリー(ヴォーカル&ピアノ)
アンディ・マッケイ(オーボエ&サキソフォーン)
ポール・トンプソン(ドラム&ティンパニ)
フィル・マンザネラ(ギター)
エディ・ジョブソン(ヴァイオリン、シンセサイザー&キーボード)
ジョニー・グスタフソン(ベース)ほか

「混沌」の代名詞だったブライアン・イーノが抜け、「構築派」エディ・ジョブソンが後任として参加することで期せずして起こった「予定調和」的ロキシーの第一弾ともいうべき緻密なサウンドをもつこのサード・アルバムは、いかにも英国のインテリらしさとダンディさをあわせもつブライアン・フェリーのベルベットのような肌触りのヴォーカルが聴きモノ。中でも、マイナー調の悲歌「A Song for Europe(邦題:ヨーロッパ哀歌)」は僕のお気に入りで、ヨーロッパの没落をイメージしたような心の奥底に染み入る退廃的なナンバーだ。その後の、「Mother of Pearl」~ラストの「Sunset」の流れがまた鳥肌モノ。

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