花火

東京都庭園美術館で「舞台芸術の世界~ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」が開催されているというので午後足を運んだ。パリのオペラ座によるバレエ・リュス初期の3作品、『薔薇の精』、『牧神の午後』、『ペトルーシュカ』も上映されており、なかなかの見ごたえ。バレエ・リュスの見所は当然ニジンスキーの舞踏であるが、残念ながら映像は残っていない。特に、モーリス・ベジャールによる「春の祭典」に衝撃を受けモダン・バレエの世界に一時期のめり込んでいた僕にとってニジンスキー版の「ハルサイ」は死ぬまでに一度は観てみたいと思う舞台芸術である。

ところで、ディアギレフのおそらく最も著名な協力者はイーゴリ・ストラヴィンスキーであった。ディアギレフはストラヴィンスキーの初期の管絃楽曲『幻想的スケルツォ』作品3と『花火』作品4を聴いて感銘を受け、彼に作品を委嘱することになる。結果として後の3大バレエ音楽「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、「春の祭典」が生まれたのである。そういう意味でディアギレフは20世紀芸術界の最も重要なプロデューサーであったことは間違いない。

ストラヴィンスキー:幻想曲「花火」作品4
シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団

どうやらこの音盤は入手困難なようである。メイン曲目は「火の鳥」だが、ストラヴィンスキーは「夏の夜空に打ち上げられる花火」の美しさを印象主義的な手法で幻想的に書いている。

追記
ストラヴィンスキーの「花火」ついでに夏といえば「花火大会」
今夕開催されたエキサイティング花火2007 「第32回江戸川区花火大会」。行ってまいりました。何と昨年は90万人が江戸川の川縁に集散したらしく、今年も人、人、人・・・。駅にたどり着くまで1時間かかってしまった。とはいえ、14000発の花火は流石に絶品!

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