クラシック音楽講座
≪ モーツァルトに学ぶ~「全体観と挑戦」 ≫
第1部:古典派の一般的形式について
第2部:モーツァルトの時代、モーツァルトの生き様
第1部
□古典派の一般的形式について
まずは音楽を聴く上で重要な要素となる「形式」について少しお話しさせていただきました。いわゆる「ソナタ形式」を筆頭に、三部形式、ロンド形式などを簡単に紹介。
実例として、リヒテルがバービカン・センターで披露したK.545の第1楽章を視聴。
①ピアノ・ソナタ第15番ハ長調K.545~第1楽章
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
第2部
□モーツァルトの時代、モーツァルトの生き様
人生の3分の1を旅に費やしたモーツァルトの、旅の功罪から話をスタートし、18世紀当時の音楽の受容について簡単にお話しした後、ザルツブルク時代、ウィーン時代と話のコマを進めてゆきました。途中、マンハイム、パリ旅行中の、モーツァルトの二面性を表す手紙を紹介しつつ、彼の天才の源泉を探り、晩年の絶頂期から貧困に喘ぐどん底までのエピソードが今回の白眉だったといえましょう。
絶頂期の作品である協奏曲第23番を(第1楽章のみ)。
②ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488
ダニエル・バレンボイム(ピアノ、指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
さらに、父レオポルト死後の最晩年の作品については三大交響曲の中から1曲選曲ということでアンケートをとり、第41番「ジュピター」に決定。
③交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1時間半という短い時間でのレクチャーだったこともあり、多少説明足らずの部分があったことをお詫び申しげます。
次回は、9月19日(金)、テーマはベートーヴェンの交響曲第5番の予定です。