「早わかりクラシック音楽入門講座」
≪ マーラー:交響曲第5番 ≫
第1部:交響曲第5番ブームのきっかけ、第1楽章&第2楽章を聴く
第2部:第3楽章、第4&第5楽章を聴く
※使用テキスト
・「クラシックの作曲家たち(萩谷由喜子著)」(ヤマハミュージックメディア)
・あらすじで読む名作オペラ50(世界文化社)
第1部
□交響曲第5番ブームのきっかけ、第1楽章&第2楽章を聴く
マーラーの音楽は入門者の皆様にはやはり少々ハードルが高かったようです。休憩時間に感想を尋ねたところ、「よくわからない」「眠くなった」という方が大半でした。
とはいえ、クラシック音楽入門にいまやマーラーは避けられません。よりによって支離滅裂感の高い第5番を選んだのが失敗だったかもしれませんが、それでも第4楽章アダージェットの美しさには皆様惚れ惚れされておりましたので良しということにしたいと思います。
まずはマーラー・ブームの先駆けとなったヴィスコンティ監督作「ベニスに死す」から、アッシェンバッハがベニスを一旦離れる決意をしたものの荷物が間違って送られたことで足止めを喰らうことになり、船でホテルに戻るあのシーンを。ここではBGMでアダージェットが効果的に使われるのです。
①ルキノ・ヴィスコンティ監督作「ベニスに死す」
その後、交響曲第5番作曲にまつわるお話をし、楽章ごとにじっくりと鑑賞いただきました。第1楽章葬送行進曲については、メンデルスゾーンの「結婚行進曲」からの影響ではないかという説や、「無言歌集」の「葬送行進曲」からの引用ではないかなどの説まで音とともに紹介させていただきました。
②交響曲第5番嬰ハ短調
クラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団(2004.8.18-19Live)
第2楽章を終えたところで、楽曲構成について少しお話をし、休憩。
第2部
□第3楽章、第4&第5楽章を聴く
それぞれの楽章について聴きどころを解説の後、順番に視聴しました。
怒涛の轟音に皆様度肝を抜かれておられたようですが、音楽そのものについては「?」という印象。マーラー理解には時間がかかりそうです。
最後に、もう一度「ベニスに死す」からアッシェンバッハが客死するラスト・シーンを。
次回はビゼーの歌劇「カルメン」です。お楽しみに!