「早わかりクラシック音楽入門講座」
内容
≪ メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64 ≫
第1部:家系、教え&生い立ち、そして彼の人生
第2部:彼の人生&メンデルスゾーン死後
※使用テキスト「これから聴きはじめる人のクラシック超入門(野沢龍介監修)」(河出書房新社)
第1部
□家系、教え&生い立ち、そして彼の人生
世間一般には裕福な家庭に育ち、英才教育の下「天才」を発揮したお坊ちゃん作曲家というイメージのあるメンデルスゾーンですが、その人生は必ずしも順風満帆というもので貼りませんでした。当時のヨーロッパ社会に吹き荒れた「ユダヤ人問題」が彼に暗い影を落としていたのです。
まずは、メンデルスゾーン家の家系、曾祖父や祖父、父について紹介し、彼がどういう教育の下その才能を開花させていったのかをお話ししました。
そして、少年時代から順に重要な出来事を解説、重要作を聴き込みました。
彼の出世作ともいえる「真夏の夜の夢」序曲を。
①「真夏の夜の夢」序曲
シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団
そして、メンデルスゾーンの功績の一つ得あるバッハ復興の狼煙となった「マタイ受難曲」終曲をリヒター&ミュンヘン・バッハ管の映像で。
②J.S.バッハ:マタイ受難曲BWV244~終曲
カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団
続いて1830年~33年のグランドツアーにおけるイタリアの印象。
③交響曲第4番イ長調作品90「イタリア」~第1楽章
クラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団
10分ほど休憩をとり、第2部へ。
第2部
□彼の人生&メンデルスゾーン死後
1837年のセシルとの結婚による解放。名作を次々に発表。「真夏の夜の夢」から誰もが知る結婚行進曲を。
④劇付随音楽「真夏の夜の夢」~結婚行進曲
シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団
続いて名曲、ヴァイオリン協奏曲ホ短調が6年を費やして書かれたこと、その後突然の死に至るまでの数年を簡単に紹介、その上で、19世紀後半のユダヤ人排斥問題、あるいは20世紀のナチス台頭によるホロコーストなどの話題からメンデルスゾーン作品が蒙った悲劇についてもお話ししました。
ここで、本日のメイン楽曲であるヴァイオリン協奏曲を映像にて鑑賞。
⑤ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64
アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
クルト・マズア指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
おまけで、カップリングのピアノ三重奏曲第1番を途中まで鑑賞していただきました。
⑥ピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品49~第1楽章&第2楽章
アンネ=ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)
リン・ハレル(チェロ)
アンドレ・プレヴィン(ピアノ)
素晴らしい演奏でした。
次回はワーグナーの歌劇「タンホイザー」です。