No.024 「2008年を振り返り」 2008/12/30

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世の中は、1年前には想像もつかなかったような事態に陥っている。連日連夜新聞やテレビで採り上げられるのは暗いニュースばかり。これだけ「不景気だ」と煽り立てられると、国民は誰もが不安に陥り、財布の紐もついつい固くなってしまうというもの。とはいえ、街中を散歩し、時にデパートの地下を闊歩してみても、歳末の買出しで大賑わいなのだからミクロで見てみればさほど大きな問題としてひとりひとりが捉えているように思えない。
先行きを心配したところでどうしようもないか・・・。少なくともここ数年の経済状況が異常なバブルだったと考えれば、ある意味今は正常に戻ったということ。ひとりひとりが謙虚に、そして一生懸命やるべきことを全うし、動いていけば必ず「あるべき良い方向」に向かっていくのだろう。

今年はベンチャー企業対象の新人研修やマネージャー研修をいくつか経験させていただいた。お陰さまで毎回好評をいただき、感謝の念でいっぱいだ。それにしても単にスキルでない「人間力」に焦点をあてた研修がニーズされていることは明らかで、僕の20年間の経験や積み重ねがこれほどまでにお役に立てるとは意外だった(自信はあるが)。
そして、2009年のメイン事業となる「ワークショップZERO」。 1年余り前から開催させていただいている「人間力向上セミナー」をブラッシュアップし、2日間のワークで「ぶれない自分軸を創造し、いかに自分らしく生きるか」のヒントを体感的に教示できる画期的なプログラムになった。ご参加いただいた方からは仕事上やプライベートにおける「変化や成長」について嬉しいコメントをいただけたことが何より嬉しい。2009年もより一層コンテンツに磨きをかけ、ひとりでも多くの方々に良い気づきを与えていこうと決意する。

ところで、この「早わかりクラシック音楽講座」も来年2月でちょうど丸2年。これまでたくさんの方々にご参加いただき、回を重ねるごとに充実し、僕自身も様々な気づきを得ることができた。特に、この秋に滋賀短期大学の公開講座に招かれ、「早わかり『癒し』のクラシック音楽」という演目で愛知とし子と講演する機会を与えていただけたことは貴重な経験であった。引き続き、様々な作曲家、音楽を採り上げ、一人でも多くの方々にクラシック音楽の素晴らしさをお伝えしていきたいと思う。

未来への希望明るく、そして確固たる自信をもって、来るべき2009年を「正しい年」にしよう!

*今年聴いたCDベスト・チョイス
12月9日にブログのデータが壊れ、旧ブログのタグや検索機能が動かなくなった。1年間に採り上げたCDを一つ一つ記憶しているわけではないので、最近聴いた中で印象的なCDをおススメ盤として採り上げることにする。

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV988
グレン・グールド(ピアノ)
1959ザルツブルク・ライブ
もうこれは見事としか言いようのないない傑作。全てのグールド・ファン、バッハ・ファン、ゴルトベルク・ファンに一押しの名盤。これほどまでに推進力のある前向きかつ鮮烈な音楽は珍しい。何よりもライブならでは。

ショパン:ノクターン集
ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)
これも一聴、アファナシエフの神韻縹渺たる世界に惹き込まれる傑作。一般的な演奏の7~80%も遅いだろうノクターン。これこそまさに夜の深淵を味わうべき一品。

後期ショパン作品集
マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)
今年発売された、晩年のショパンの作品を集めた入魂の演奏。サンドとの関係のもつれ、病の進行など、最悪の状態であったショパンの「心の叫び」を見事に音化した録音。
これほどまでに「重い」ショパンは聴いたことがない。

今年も1年ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。