山中湖で

今朝、朝食前に独り静かにフェザント山中湖を出て、湖の畔を散歩した。昨日の晴天とは打って変わって曇り空ではあったが、見事な富士の眺望が心を安らかにしてくれた。新しく社会人の仲間入りをした新人君たちの前向きで素直な心構えに影響を受けながら、ゆっくりと心身がほぐされてゆくのを感じつつ。

余裕のあるスケジューリングだったゆえ、昨晩はゆっくり休むことができた。都会の喧騒を逃れ、時に単独ですべてを忘れる時間があるというのはとても大事なことかも。ここ数週間があまりに慌ただしく、いろいろなことで忙殺されていたことにあらためて気づき、冷静さを取り戻しつつあるということか。一体自分が何をすべきなのか、否、何をしたいのか。そのことは決して忘れず、本来の軸を見失わず、自分らしい生き方をやっぱり追究したい。

富士山を前にモーツァルトを聴いた。といても実際に「音」を聴いたわけではない。希望に溢れた音楽が「そら」で流れてきたということ。そしてそれがモーツァルトだったというだけ。

モーツァルト：
・フルート協奏曲第1番ト長調K.313
・フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
・アンダンテハ長調K.315
ジェイムズ・ゴールウェイ（フルート）
ルドルフ・バウムガルトナー指揮ルツェルン弦楽合奏団

筆舌に尽くし難い、幸せな音色。どの瞬間をとってみても、これほど聴く者を前向きにしてくれる音楽はそうそうないかも。昔から、フルート協奏曲が、しかもゴールウェイ＆バウムガルトナーによる典雅な調べが大好きでよく聴いていた。久しぶりに取り出して聴いてみると、明るい未来を想像し、何でもチャレンジしようとしていたあの頃が懐かしく思い出される。これは本当に名演の名盤。

チャレンジすること、素直に取り組むこと。失敗したっていいということ。若者を前に今回もいろいろな状況を提示させていただき、自らにも大きな気づきをいただいた。さて、明日から今年度の大学の講義がスタートする。またどんな若者に逢えるのか、楽しみ・・・。