自己開示

elgar_delius_cello_concerto_du_pre_barbirolli.jpg先日のパーティーで何より良かったのは、両親や家族が喜んでくれたこと。そして、当日参加いただいた皆様はもちろんのこと、参加いただけなかった方たちからお祝いの言葉をたくさんいただけているという事実。それもランチやディナーにと、特別なお誘いがあるところが正直嬉しい。

長い間独り身でいたことから多くの方に心配をお掛けしたんだなという思いもあるし、結婚後2年近くもお披露目しないまま放っておいたという後ろめたさもあり、あらためて「人の想い」に感謝し、多くのそういった友人を得ることができたことを心底実感させられた。

パーティーの幹事を務めていただいた3人をご招待して、大いに盛り上がった。19:00前からスタートして終わったのは23:00過ぎ。あっという間の時間は本当に楽しい。途中、音楽の話になったり、プライベートの他愛もない話に脱線したり、あるいは真面目な話に転回したり・・・。

ところで、本日午後のカウンセリングで思ったこと。
「素直に自己開示できること」こそが人間関係の最大の武器であるということ。腹を出している犬猫を攻撃できないのと同じで、包み隠さず見せる人を攻めることは至難の技。でも、なかなかその「勇気」が出ない。ちょっとしたことなのだが、一歩行動が起きないのだ。でも、たったそれだけの違いで、何年後かには恐ろしいまでの差がつくわけだから、今という瞬間を思う存分生きた方が良い。所詮人間はひとりでは生きていけないのだから、人間関係の中で物事を見据えたほうが正しい。

エルガー:チェロ協奏曲ホ短調作品85
ディーリアス:チェロ協奏曲
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)
サー・ジョン・バルビローリ指揮ロンドン交響楽団
サー・マルコム・サージェント指揮ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

明日の講座に備えて久しぶりにデュ・プレのEMIスタジオ録音盤を聴いた。やっぱりエルガーのコンチェルトの最右翼に位置する決定的名演奏だ。ジャッキーは、多発性硬化症という難病を発症し、演奏活動も志半ばで諦めざるを得ず、結果42歳という若さで他界した不遇な人生を送っているが、若い頃の一日一日を、瞬間瞬間を思い切り生きたという点では、これほど自由に振る舞えた人はいないのではないだろうかと思えるほどだ。以前、「本当のジャクリーヌ・デュ・プレ」という映画を観たときにも思ったが、とにかく奔放。いわゆるアダルト・チルドレン症候群であることは間違いないが、それであるがゆえにこのエルガーやディーリアスのような不動の名演が生まれたわけで、やっぱり芸術家なるものは「常識的」ではいけないとあらためて感じさせられた。

エルガーを聴くつもりで、実はディーリアスに大いに惹かれた。少し真面目に聴きこんでみよう。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
いろいろと慶事がつづき、素晴らしいです。羨ましい限りです。
ただ、
>長い間独り身でいたことから多くの方に心配をお掛けしたんだなという思いもあるし
そういう「常識的」な、お年寄りじみた考え方は嫌いです。
独身は独身で素晴らしい生き方だと信じていますので、否定されるものでは決してないです。
>「素直に自己開示できること」こそが人間関係の最大の武器であるということ。腹を出している犬猫を攻撃できないのと同じで、包み隠さず見せる人を攻めることは至難の技。でも、なかなかその「勇気」が出ない。
たとえばブラームスは、まさに、なかなかその「勇気」が出ない人だったと思います。でも、それもその人の個性だし、否定したり性格を矯正させたくもないです・・・、最近はそう思うようになりました。長所は短所で、短所は長所です。
デュ・プレについてはまったく同感です。
それに、ディーリアスの作品も味わい深いですよね。
調べてみると、ディーリアスの人生も興味深いですよね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9
「父親の仕事の見習いをするが肌に合わず、オレンジの栽培をしたいと父を説得し、海を越えてアメリカ合衆国へ渡った」とこなんか、微笑ましいです。
彼のチェロ協奏曲、私も昔から大好きでしたが、「1921年には全身麻痺に見舞われ、1922年にはついに失明」という時期に書かれたことを初めて知りました。
彼のそうした人生を踏まえ、もう一度作品群を聴いてみたいです。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
>独身は独身で素晴らしい生き方だと信じていますので、否定されるものでは決してないです。
あ、これは言葉の綾です。(謙譲です)
>でも、それもその人の個性だし、否定したり性格を矯正させたくもないです・・・、最近はそう思うようになりました。長所は短所で、短所は長所です。
これについてもまったく同感です。いろいろな人がいますものね。それにしてもすべて「個性」だと思えるようになったら本当に楽です。
ディーリアスの生涯については僕もあまり知らなかったので、ご指摘の事実に吃驚しました。
>彼のそうした人生を踏まえ、もう一度作品群を聴いてみたいです。
まったく同感です!

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