探しモノ

dvorak_13_alban_berg_q.jpgエルガーについていろいろと調べていくうちに、ピエール・モントゥーが確かロンドン響と録音した「エニグマ変奏曲」(カップリングはシベリウスの第2交響曲)があったなと、数日前から棚を漁っているのだけれど、どこにもない。見落としているのか、それとも誰かに貸したまま、忘れてしまっているのか・・・。大事な音盤を貸してそのままにしておくというのは僕の性格上考えにくいので、おそらく前者なのだろうが、それにしても隈なく探しても見つからない。この音盤を所有していたつもりで、実は持っていなかったのかもしれないと曖昧な記憶をたどりながら悶々とする。探しモノが見つからないというのは一大事で、一旦そうなったら気になって仕方がない。

ところで、エルガーは9歳のとき、初めてオーケストラの演奏を聴き、非常な感銘を受けた。27歳の時にはオケのメンバーとして作曲者の指揮によりドヴォルザークの交響曲第6番とスターバト・マーテルを演奏した。その経験が後の作曲活動に影響を与えたようだが、そういえばチェロ協奏曲やヴァイオリン協奏曲を聴いているとドヴォルザークの影がチラホラと見える。

「早わかりクラシック音楽講座」終了後、歌舞伎町のアジアン・フード・コートで打ち上げをした。他愛もない話で盛り上がる。たまにはこういう時間もよかろう。周囲の人々が酒を飲みながらワイワイガヤガヤと騒いでいるのを横目に、あくまで冷静に・・・。

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第13番ト長調作品106
アルバン・ベルク四重奏団

アメリカ帰国直後の1895年12月に完成されたドヴォルザークらしい、大人な雰囲気の美しい音楽。帰国直前はいろいろな意味で心労が重なり、大変な状況だったはずだが、音楽を聴く限りではそういう様子をまったく感じさせない。やっぱり故郷の空気というものが人間を安定させるのか、極めて個人的であれ、「幸福感」に満ちた音楽が紡がれる。

人の原点は故郷にあり。そして、その故郷は「自然」の中にある。
エルガーは「木々が私の曲を歌っている。それとも私が木々の歌を歌うのか」と語った。
自然には「歌」がある。

さて、探しモノはどうなったのか?
残念ながら未だ見つからず。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
「早わかりクラシック音楽講座」、今回もお疲れ様です。
モントゥーの「エニグマ変奏曲」、私も聴いたことがありませんので気になります。見つかるといいですね。
ドヴォルザーク、ご紹介の曲に限らず、無性に聴きたくなる時がありますよね。私にとって、一生嫌いになることはありえない作曲家です。
井上陽水も・・・。
ところで、ブログ本文に関係ない業務連絡?を・・・。
「音楽現代」や「レコ芸」誌上で、金子さんや宇野さんがあまりにも手放しで絶賛していたので、ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団ライヴ集、遅まきながら入手し聴いてみました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3686992
確かにこりゃ凄すぎますね。「エロイカ」「未完成」「グレート」「ブル9」など、たしかにBPOやミュンヘンPO、NDRの録音を、少なくともCDで聴く限りは凌駕しているのでは?とういう瞬間が多々ありますね。
うん、これは宇野さんが冷静さを失うのも当然だと納得、久しぶりに宇野さんに共感しました。
これから琵琶湖周辺にドライブに出かけますので、今朝はこのへんで終わります。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
>モントゥーの「エニグマ変奏曲」、私も聴いたことがありませんので気になります。見つかるといいですね。
そう願っています(苦笑)。
ドヴォルザークって不思議な魅力がありますよね。僕も時に無性に聴きたくなります。
>ヴァント&ベルリン・ドイツ交響楽団ライヴ集
最近はヴァントをほとんど聴いておらず、「まぁもういいかな」とも考えていたので完全に無視していました。
やっぱり良いですか!!雅之さんがそうおっしゃるなら聴いてみないとですね。
琵琶湖周辺ですか!!良いですねぇ。

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