何とも不思議な・・・

ある知人の招きで「人間力」というものについて90分ほど語った。
もの珍しいテーマらしく反応は上々。パーソナル・マーケティング的な見地から述べると、スペックとしての20年に及ぶキャリアは意外に立派なもののようだ。「石の上にも3年」とはよく言ったものである。

蒸し暑い夕暮れ時の帰路、ふと思い立ち散髪しようと原宿の行きつけの美容室に寄る。
少々さっぱりした後、表参道を歩いていて頭の中で音楽が鳴り出した。

どういうわけかドメニコ・スカルラッティのソナタホ長調L.430。この曲は何十年も前にホロヴィッツの演奏で聴いて以来、僕にとっては妙に懐かしさを覚える「夏向き」の楽曲なのである。彼のソナタはほとんどが二部形式による5分以内の単一楽章で構成されているのが特長。この短い中に、「激しいリズム」、「華やかな和声」、「両手を交叉させる奏法」など、バロック時代にも関わらず、後のピアノの出現を予知していたかのような斬新な技法を用いている。

スカルラッティのことを調べてみようとネットで検索して驚いた。何と明日が没後250年の節目、つまり命日なのである。ほんとにこれは知らなかった・・・。何とも不思議な体験である。

ドメニコ・スカルラッティ:ソナタ集
ウラディーミル・ホロヴィッツ(ピアノ)

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