白鳥の歌

いよいよ試験まで残り1週間に迫った。何十年も前の記憶を辿り、どのように勉強したか、どのようにハードルを乗り越えたのかを思い出しながら勉強に勤しんでいる。尤も、大学の受験勉強に比べればその難易度たるや大したことではないので、ベストを尽くしてやりきろうと考えてはいるのだが。
しかし、脳みそが年をとったことは痛感する。文字をそのまま記憶することが厳しくなっている、などと考えながらふと気づいた。

例えば、経験の少ない10代の頃の勉強の仕方はとにかく一言一句「丸暗記」。ゆえに、試験が無事済んだ途端にその記憶はどんどん風化していく。一方、40代になった今はどうかというと、「経験」に裏打ちされた「覚え方」ができるというのが逆に強みなのである。だから、一概に年をとって記憶力が弱っていると嘆くのは早計かもしれない。

ブラームス最後の作品を聴く。ブラームスに限らず、作曲家の「白鳥の歌」はとても清澄で特別な感動を与えてくれる楽曲が多い。「死」というものを受け入れざるを得ない年齢や状況になって、図らずもそれまでの長い経験や記憶が一点に集約され、まさに「魂を喚起」させる一品=傑作になるのだと僕は考える。

ブラームス:11のコラール前奏曲 作品122
ケヴィン・バウヤー(オルガン)

愛するクララ・シューマンが亡くなった後、彼女の霊に捧げるべく書かれた「魂に響く」音楽集。
こういうエゴを感じさせない音楽を聴きながらだと勉強は捗るものである。

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