柔らかい執拗さと剛毅な淡白さ

何事も繰り返し続けることが大事。
少なくとも自分が「こうだ!」と決めたことは途中で投げ出さないことである。それと、できる限りアウトプットが重要でもある。感情、思考、自らの内に生成されるものを外に向けて発信しないことには「こと」は起こらない。

何でも挑戦してみることも大切。些細なことだって良い。ふと思ったこと、直感したこと・・・、まずは動いてみることだ。出雲方面の旅はいろんな気づきを与えてくれた。特に須佐にはまた行きたいと思う。あるいは常に体感的な気づきが伴う合気道は早朝の稽古が驚くほど奥深い。

グラスやライヒのいわゆるミニマル・ミュージックは、特にロック音楽好きには堪らないジャンルだと思う。ほとんどボーダーラインが曖昧で、それがポピュラー音楽なのかクラシック音楽なのかもはや判別不可能であり(明確にジャンルを設定する必要もないと思うのだけれど)、おそらく使用されている楽器編成によってその音楽作品がどこに属するものなのかが決定されているのだろうが、ともかくひたすら執拗に繰り返される音たちに身を委ねれば、音楽好きならある瞬間にきっとエクスタシーを覚えることだろう。

タワーレコードのヴィンテージ・コレクション・シリーズからの1枚、クレーメルがドホナーニ&ウィーン・フィルと20年前に録音した音盤が今やなんと¥1,000ぽっきり。グラスのヴァイオリン協奏曲の、アンビエント・ミュージックのような柔らかい執拗さと、シュニトケの合奏協奏曲の剛毅な淡白さ(つまり、真正面から現代音楽なのだが小難しくなく受け入れやすいということ)の対比が面白い。

フィリップ・グラス:ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲(1987)
アルフレード・シュニトケ:合奏協奏曲第5番(1990-91)
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
ライナー・コイシュニッヒ(ピアノ)
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

一度聴いたら頭から離れない洒落たヴァイオリンの旋律が延々と繰り返される。お気に入りはやっぱりグラス。集中して聴いているといつの間にか瞑想、否、酩酊状態(笑)。下手なアルコールよりよっぽど心身をリラックスさせてくれる。グラスの音楽自体ももちろん素晴らしいが、クレーメルのヴァイオリンの無機的&機械的でありながら柔和な響きが余計に酩酊感に拍車をかけるよう。
ゾクゾクしてきた・・・。


2 COMMENTS

雅之

ナディア・ブーランジェとラヴィ・シャンカールからの影響を強く受けた作曲家という意味で、グラスを菊池さんにじっくり語らせてみたいですよね。とても興味深い作曲家ですね。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
確かに!
「マイルス研究」もあとわずかで読み終えますが、ケイ赤城氏との対談などリアルな声が聞かれて面白いですね。マイルスの音楽的思考がフランス近代ものに近く、メシアンの影響も強いことを知り、どちらかというとフランスものを軽視しがちの僕に一層の研究心が惹起されました。菊地成孔さんはあらゆる音楽に精通していそうなのでグラスを語るのは興味深いです。

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