ブラームスの「子守歌」

長い一日だった。
僕の内にも確かに目に見えない壁は存在する。
「できる」ことを「できない」と想定してしまう人格もある。
でも、やってみると何事も意外に簡単。ごちゃごちゃ考えず(悩まず)前向きにチャレンジするべし。そんなことを思った平成24年皐月最終日。

ハイネの詩に音楽をつけたシューマンのいくつかの作品を聴いているうち、もう少しリートをじっくり聴いてみたくなった。詩人の心をより的確に表現する、いや、というより幅を広げる音楽家の天才というのは大したものである。

人と対峙するのは面白い。
確かに「疲れる」けれど。
でも、こんなにも喜んでいただけるなら本望だ。手応えを感じた時の歓びというのは疲れた心身をいっぺんに癒す。
ブラームスの「子守歌」のように。
この可憐で有名な音楽は聴いていて、安らかになる。何度も繰り返しこの音の中に身を浸していたいと思わせられる。ディースカウの名唱とともに永遠に語り継がれるであろう音楽よ。

深夜に歌曲集から1枚。

ブラームス:
・5つの歌曲作品49
・8つの歌曲と歌作品57
・8つの歌曲と歌作品58
・8つの歌曲と歌作品59
・雨の歌
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
ジェシー・ノーマン(ソプラノ)
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)

おやすみ、いとしい子よ、
薔薇に包まれ、
カーネーションに飾られ
布団をかけておやすみ、
明日の朝神様が、
起こしてくださるまで。

ブラームスの「歌」というのは、結構地味で、あまり表には出て来ないものが多いが、じっくり聴くと実に身に染みて、心地良い。理知的なディースカウの歌声も気のせいか感覚寄り・・・。それにしてもジェシー・ノーマンはこれまた上手いなぁ。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。

>やってみると何事も意外に簡単。ごちゃごちゃ考えず(悩まず)前向きにチャレンジするべし。

私は、「よし、所有のCDを更にもっともっと減らし、身軽になろう」と決意できました。

吉田先生も、「身の回りに、音盤などの、ものが増えすぎると重苦しい気分になる」といったようなことを何回か書かれていたことですし・・・。

この大きな喪失感を得た今だからこそ、いよいよ個人的な「デジタル・ジレンマ」についての悩みを解消できそうです。

http://mcc.gs/kenshusiryo/200901dijitaldilemma.pdf#search='デジタル・ジレンマ

「CDを捨てよ、町へ出よう」 寺山 修司 著 (角川文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E6%9B%B8%E3%82%92%E6%8D%A8%E3%81%A6%E3%82%88%E3%80%81%E7%94%BA%E3%81%B8%E5%87%BA%E3%82%88%E3%81%86-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%AF%BA%E5%B1%B1-%E4%BF%AE%E5%8F%B8/dp/4041315220

ついでに、うじうじブラームス先生、さよなら!!

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。

>私は、「よし、所有のCDを更にもっともっと減らし、身軽になろう」と決意できました。

素晴らしいです!見習いたいと思います。
僕も最近は講座などで必要なBDを時折購入するぐらいで購入数はがっくりと減りました。
確かにこのタイミングに不要なものは売り払って軽くなるのっていいですね。

寺山修二のこの本(「CD⇒(書)を捨てよ、町へ出よう」、良いですね。

>ついでに、うじうじブラームス先生、さよなら!!

いやいや、ブラームスは永遠です。(笑)

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