Toto : Hydra

普段僕はほとんどテレビを観ない。
だから流行のドラマも知らないし、何とかのコマーシャルがどうだと説明されてもよくわからないことが多い。ただし、そうは言っても時折ふらっとスイッチを付けることがある。そんな時はとても新鮮な気分・・・(笑)。
2,3日前にたまたま付けた時、渡辺謙が出演しているコマーシャルを観た。
何のCMだったのかもまったく覚えていないけれど、そこに使用されているBGMが気になった。何だったっけと記憶の糸を手繰り寄せようと頑張ったけれど思い出せなかった。

本日、代官山でとある企業の新人研修の6ヶ月振り返り研修を請け負った。
午前、昼食休憩、午後と順調に進みゆく中、途中、どういうわけか先のBGMが頭の中に鳴り響いた。そしてタイトルが閃いた。ああ、TOTOのファーストに収録されている”Child’s Anthem”だ。
天才デヴィッド・ペイチの傑作インスト・ナンバー。35年近くを経ても美しいメロディ。とにかく劇的な音楽だ。

今回もとても良い研修だった。
半年前はまだ学生のノリだった皆が見事に成長しているのを見ると嬉しくなる。
何だか気持ち良かった。

ということで、今宵は少々バッハから離れてみる。

TOTO:Hydra

Personnel
Bobby Kimball (vocals)
Steve Lukather (guitar, vocals)
David Hungate (bass, guitar)
David Paich (keyboards, vocals)
Steve Porcaro (keyboards, vocals)
Jeff Porcaro (drums, percussion)

トトのセカンド・アルバム。
飛ぶ鳥を落とす勢いの頃の彼らは、どれだけ「産業ロック」と揶揄されようと素敵だった。(残念ながら僕が本作をまともに聴いたのは少し遅れてから。それもシングルヒット”99”を初めに。よって厳密にはオン・タイムでない。)若さゆえの革新と、地に足の着いたテクニックと自信と。さすがにボズ・スキャッグス名作”Silk Degrees”(こういう作品を賞賛するのは少しばかり恥ずかしいのだけれど(笑)、”We’re All Alone”は本当に名曲だと僕は思う)のレコーディングのために集められたミュージシャンが中心になって結成しただけある。

あの頃のロック・ミュージックというのは何だか大らかで余裕がある。
呼吸も深い。そして安心感がある。そう感じるのは僕が歳をとったからだろうか・・・。


5 COMMENTS

みどり

お疲れ様でした。

Hydra、来ましたね!(笑)
前に1stを「心に染み渡らない」とか仰っていませんでしたっけ?(爆)

彼らが「僕らの本当のデビューアルバムだ」と言っていたのが、この
Hydraです。
タイトルナンバーを聴くだけでも手にする価値が十分にあるくらい。
このベースとピアノのラインを聴いても「産業ロック」とか言いたい人は
好きに言っていればいいです。

Jeff Porcaro、いいでしょう? ボズばかりでなくホール&オーツの
“Beauty On A Back Street”、最高ですよ。
“Winged Bull”や“Bad Habits And Infections” をぜひ。
ロバート・フリップがダリルを選んだ理由も想像できるように思います。

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岡本 浩和

>みどり様
こんばんは。

>前に1stを「心に染み渡らない」とか仰っていませんでしたっけ?

あ、失礼しました(苦笑)。
感性・感覚は変わるものですね。5年前は確かにそう感じましたが、今はまた違った印象になります。
だから音楽は面白い・・・。
ホール&オーツはあまりまともに聴いてこなかったので勉強させていただきます。
情報ありがとうございます。

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みどり

つい先程、Youtubeに初来日時のライブ映像があるのを発見。
画質はよくありませんが、TOTOのライブがどれほどのものかわかると
思います。
ルカサーはスタジオよりライブの方がずっと凄いのです。
“All Us Boys”、楽しそうに演ってますね。 厚生年金、最高でした!

感性の質の変化ではなく、キャパシティが大きくなったのでしょう?
クラシック以外の音楽からも学べることはたくさんあります。
後世に遺っていく作品だって出て来ますよ、きっと。

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岡本 浩和

>みどり様

またまた貴重な情報ありがとうございます。勉強いたします。

>感性の質の変化ではなく、キャパシティが大きくなったのでしょう?

あ、それはそうですね。

>クラシック以外の音楽からも学べることはたくさんあります。
>後世に遺っていく作品だって出て来ますよ、きっと。

同感です。

返信する
みどり

ごめんなさい、説明不足ですね。
ボズばかりではなく、ホール&オーツの“Beauty ~”での
ジェフ・ポーカロのドラムが凄いのだという意味です。
“Winged Bull”のリム・ショットだと思いますが鳥肌モノ。

返信不要です(笑)

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