本日は一日休養日。といっても準備や考え事などやることは満載。
要は基本的に人とは会わず、独りで過ごす日ということ。いつ以来だろう・・・。
思考を巡らせながら、あるいは事務的に手を動かしながらこの際だから久しぶりのボックス・セットなどを引っ張り出してじっくり聴いてみることにした。こういう機会でもないとこの手の重厚なアルバムは二度と表に出ることがない。
20年ほど前からいわゆる過去のアーティストの未発表録音やリマスターをボーナス・トラックにしたボックス物が相次いでリリースされるようになった。最初の頃は一生懸命蒐集した(笑・・・あまりに魅力的な音源が多かったものだから)。でも、あまりに数が増えすぎて手に負えないと判断してからはほとんど見向きもしなくなった。おそらく僕が耳にしていない、あるいは存在すらキャッチしていない夥しい数のお宝音源が世間には出回っているのだろうな・・・。
ということで、本日は昼間っからずっとザ・フー。4枚組のこのセットはThe High Numbers時代の珍しい録音から、年代を追って多分”Who’s Last”までの彼らの活動(スタジオ録音から貴重なライブ録音まで)が収められている。こうやって聴いてみると、コアなファンはともかく、僕などはやっぱり”Live At Leeds”以降、”Who Are You?”までが好き。
The Who:Thirty Years Of Maximum R&B
1994年に結成30周年を記念してリリースされた箱もの。4枚を通して聴いてみて感じたこと。
Pete Townshendの生み出す音楽の作風は変われどテンションはまったく変わらず。
人が見かけは変わっても中身は変わらないというのと同じことか。
そう、どんな瞬間もPeteはPete。相変わらずのぶっ飛びギター・ワークで聴衆を煽動する。
僕が心残りなのはザ・フーのライブに触れていないこと。先年機会はあったが、その時はJohn Entwistleが鬼籍に入った後のことで既に興味を失っていた。もちろんRogerとPete2人体制のザ・フーもザ・フーには違いないのだけれど・・・、The BeatlesにおけるGeorgeと同様、The WhoにおいてJohnの役割は極めて重要だったと僕は想像する。
そこで、このボックスにはJohn Entwistle作の鬼のような嫁を揶揄した(笑)名曲” My Wife”(1976年未発表ライブ)が収められており、これがスタジオ盤以上に魂が入っていて(特にKeith Moonの壮絶なドラム・ワーク!とPete Townshendの超絶ギター!)優れもの!
The Whoの名曲たちに耳を傾けて涙する・・・。
“The Kids Are Alright”
I don’t mind other guys dancing with my girl
That’s fine, I know them all pretty well
But I know sometimes I must get out in the light
Better leave her behind with the kids, they’re alright
The kids are alright
その内容に比して、何だろう、この明るく健全な響きは・・・。”Quadrophenia”でも挿入曲として扱われていたが、重苦しいモノクロの雰囲気を一気に総天然色に変えるような・・・。
文字通りイントロからとにかくバンドに混ざって一緒に音楽したくなる”Join Together”
When you hear this sound a-comin’,
Hear the drummers drumming,
I want you to join together with the band,
We don’t move in any ‘ticular direction,
And we don’t make no collections,
I want you to join together with the band.
言葉を失うかっこよさ・・・。
さて、今年も残すところ10日余り。明日からまたがんばろう。