八王子市民自由講座「クラシック音楽入門」を無事終えた。
ベートーヴェンのシンフォニーをテーマに「挑戦と革新」に焦点を当て1時間ほど。中で、珍しいオットー・クレンペラーが晩年にニュー・フィルハーモニア管と収録した第5交響曲を抜粋で視聴いただき、さらに朝比奈先生が新日本フィルと89年に録れた「田園」交響曲を同じく抜粋でご覧いただいた。「田園」交響曲はやっぱり人類へのある種警告、つまり自然と共生することの重要性を人類に説く大いなるメッセージが含まれているのではと、この稀代のパフォーマンスを観ながらあらためて感じた。ベートーヴェンの世界は奥深い。
こちらは別途「早わかりクラシック音楽講座」のページであらためて詳細報告する予定。
ともかく150名ほどのお客様にご参加いただけたことが何より嬉しい。感謝いたします。
ところで昨晩、エレクトーンの生演奏というものを人生で初めて聴いた。たった1台の楽器でオーケストラを奏でるという、まさにその言葉通りの演奏に度肝を抜かれた。プログラムはいわゆるクラシック音楽の名曲集。多少の打ち込みはあるもののほとんどが2本の腕と2本の足で演奏されていたとのこと。そのこと自体がまったく信じられない、それほどにスケールの大きい、僕にとっては衝撃的な楽音だった・・・。
エレクトーン神田将スペシャルディナーショー
2013年3月22日(金)19:00
神楽坂ラリアンス
・ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
・ヨハン・シュトラウスⅡ:喜歌劇「こうもり」序曲
・ロドリーゴ:アランフエス協奏曲~第2楽章
・ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
・マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
・ホルスト:組曲「惑星」~木星
・ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」~「妖精の園」
・ラヴェル:ボレロ
・スメタナ:交響詩「わが祖国」~モルダウ
アンコール~
・日本古謡「さくらさくら」
確かに電子音である。弦の調べなど、いかにも「それっぽい」がそうはいっても人工的な感は否めない。しかしながら、そんなことより両手両足4つの機能が別々に動き、見事なアンサンブルが繰り広げられたことに感動。この人の頭の中はどうなっているんだろう(笑)。うーん、残念ながらこれ以上洒落た表現は出てこないけれど、とにかく神田将氏の音楽に釘付けになった。そのことは間違いない。
僕もあの演奏は何がどう起きているのか全く不明で、終始ぽかーんという感じでした(笑)
木星とさくらが一番良かったかなぁと個人的には感じました。その二つは無理にオーケストラに近付けようとせず、エレクトーンでしか表現できない世界観を出せていて、クラシックリスナーには新鮮に感じました。なんて知ったかぶりを(笑)
>ふみ君
いやいや、知ったかじゃないよ。その通りだと思います。
確かに何がどう起きてるんだろうね?興味深いです。
「木星」良かったねぇ、ボレロも良かったけど・・・。
特に変わったことは何も起きていないと思います。
オルガンに置き換える時に考慮するのは、自動演奏以外にはパートが
3つ(右手と左手、ペダル)であるということ。
後は電子楽器であることを嘘臭く感じさせないために、個々の楽器に
ついてよく勉強することでしょうか。
それらしい音に聴こえるだけではダメなのです。
本当なら減衰音であるはずの音がいつまでも鳴っているとか、息継ぎが
必要な管楽器にはあり得ないフレーズとか…
「エレクトーン」というのはヤマハ製の電子オルガンの商品名ですが
神田氏のサイトで拝見すると、当日の使用機はSTAGEAですね。
キース・エマーソンが「イン・コンサート」などで使っていたのはGX-1で
当時はエレクトーンの扱い(価格が700万円くらいだったはず)でしたが
今ではポリフォニック・シンセにカテゴライズされているようです。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を一人で弾ける高揚感を思うと
電子楽器は楽器じゃないだの言われても何とも思いません(笑)
WERSIの電子オルガン、欲しいです!
>みどり様
ここはみどりさんにご登場願おうと仕掛けておきました(笑)。
ご回答ありがとうございます。
エレクトーンの場合は右足が音量だそうですね。
>それらしい音に聴こえるだけではダメなのです。
なるほど!確かに個々の楽器に対する知識が必要ですね。ある種作曲家と同じようなセンスが要るのでしょうか。へぇ、キース・エマーソンもいわゆるエレクトーン使っていたのですか!驚きです。
いろいろと情報を漁ってみるとこの世界も相当に深そうです。
神田氏についてはよく存じ上げないので、コメントは控えようと思ったの
ですが…釣られてみました(笑)
キース・エマーソンがGX-1を使っているのは、こちらで確認を。
http://www.youtube.com/watch?v=OgpnlLz7WR0
懐かしいですねぇ…(笑)
ジョン・ポール・ジョーンズも「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」で使用して
いたようです。
作曲能力はあるに越したことはないと思いますが、少なくとも編曲は
できないと話になりません。
基本的には右足で音量操作をしますが、ベース・ラインは両足を使った
方がアレンジに凝れるので、左足で音量を操作する場合もあります。
>みどり様
相変わらず「庶民のためのファンファーレ」かっこいいですね。
なるほど、確認できました。
>ベース・ラインは両足を使った方がアレンジに凝れるので、左足で音量を操作する場合もあります。
へぇ、そうなんですね。勉強になります。
おぉ、さすがみどり様。演奏者側の幅広い知識に感服…私なんて、始めは本当に「この人、胡散臭いなぁ」なんて思っちゃいました(笑)
あそこまで一人で演奏できちゃえば、指揮者になりたくなるだろうなぁ…
ふみ様、鋭い!
…これ以上は勘弁してください(笑)