Boston:Third Stageを聴いて考へる

2010年、結局Boston号は帰還しなかった。すっかり忘れた頃に彼らはいつも僕たちの前に現れ、そして毎度レベルの高い音楽を聴かせてくれていたのだけれど・・・。
もちろんBrad Delpの急逝の影響はあろう。確かにあの声に優るものはないのかも。

Hollyann
We made the dark into light.
We saw the wrong and the right.
We were for life
And we would never concede it.

おお何という真理!!
闇を作ってしまったのも、二元論的価値観を創造したのもすべて僕たちが生きるためだったと。そして、そのことを決して認めなかったことに人間の過ちがあるのだと。

27年前に初めてこのアルバムに触れた時から恐るべき感動に襲われた。もちろんその頃、僕は真髄など掴んでいなかった。

We could live
Just to turn the world into our fantasy.
And we could give
Aquarius was really meant to be.

すべてが幻想であったが故の生。水瓶座に移った現代こそ僕たちはいよいよ「愛」というものに目覚めねばいけないと。
僕の深読みも確かにある。しかし、間違いなくトム・ショルツは悟っている。

Boston:Third Stage

Personnel
Brad Delp (lead vocals, harmony vocals)
Tom Scholz (guitars, organs, piano, bass, drums, percussion)
Jim Masdea (drums, percussion)
Sib Hashian (drums, percussion)
Fran Sheehan (bass)
Gary Pihl (guitar on “I Think I Like It”)

自然と戯れながら耳にするボストンの音楽は奇跡を呼ぶ。
わずか35分にも満たないアルバムにこの世の真実が刷り込まれていること自体が素敵。
それも1986年に・・・。


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5 COMMENTS

木曽のあばら屋

こんにちは。
実は私も8年ごとのボストン号の帰還を心待ちにしていたのですが、
思いはかないませんでしたね。
ファーストから4枚目の”Walk On”まではすべて完成度の高い名盤。
5th”Corporate America”はちょっと「オヤ?」と思いましたが・・・。

返信する
岡本 浩和

>木曽のあばら屋様
ほんとに残念です。
おっしゃるとおりCorporate America”は不出来だと僕も思います。
ニューアルバムをリリースして、願わくば来日公演を!!!

返信する
みどり

“Third Stage”を記事になさるのは2度目でいらっしゃいましたね。

>僕の深読みも確かにある。しかし、間違いなくトム・ショルツは悟っている。

と仰るなら、それは76年の“Boston”からそうなのだと思います。
Peace Of Mind の詞なんて、岡本さんが繰り返し仰っていることと、殆ど
同義ではないかと私には思えますが…(笑)

初来日から34年以上もの時が経ち、自分も歳を取る訳だなぁ…と(笑)

返信する
岡本 浩和

>みどり様
待ってました!!(笑)
そう、おっしゃる通りです。”Peace Of Mind”はもちろんのこと、”More Than A Feeling”からもはや悟りの世界です。

それにしても初来日公演を聴いてらっしゃるみどりさんが羨ましくてなりません・・・。

返信する

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