生憎の天気。東京でも薄雪が積もるなどと予報されていたが、さすがに雪にならなくてよかった。明日からのセミナーに備えて、あれこれと思案する。特に、少人数の場合に相応の成果を得るにはいかにファシリテートしていけばよいのかを頭の中でシミュレートしながら身支度。ともかく楽しんでこよう、そういう気持ち・・・。
チベット体操をやっていると、突然閃きが降りてくる。来月の滋賀ダイハツの社内塾の講演内容をどうするかイメージが湧いてきた。
1.「結果の質」向上のために「関係の質」を改善することが大事だということ、2.「関係の質」向上の秘訣は親和のコミュニケーション、そして「傾聴」、3.相手を理解すること、そして感じること、4.人間の脳はコンピューターほど利口じゃない。何度も反復し、継続することが大事。
などなど、「人間力向上」のヒントを提示しながら、クラシック音楽を聴くことの効用に結びつけようかと・・・。ちと、無理がありますかね?(笑)ともかく良いものにします。
さて、これから羽田空港に向かう。九州は何年ぶりだろう?1998年の別府でのアルゲリッチ音楽祭以来だから10年か・・・。しかも博多となると記憶の彼方・・・。旅行気分で、それはそれでよかろう。
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調作品56「スコットランド」
オットー・クレンペラー指揮バイエルン放送交響楽団(1969.5Live)
最晩年のクレンペラーの演奏する「スコットランド」交響曲は堂々とし、不思議な愁いに満ちている。一方で、内面には途方もない喜びが隠されており、時折耳にすると大変な感動を呼び起こしてくれる。さすがに10数年という年月をかけて推敲しただけある、天才メンデルスゾーンの最高傑作の一つ。ところで、クレンペラーは作曲家としてもいくつか作品を残しているくらい類稀なる才能をもった音楽家だが、この「スコットランド」では終楽章のコーダを自作のものに差し替えて演奏している。悪名高いブルックナーの第8交響曲終楽章の改編に比べると違和感のない選択だが、それでも僕は原典版をとる(ただし、演奏そのものはさすがにLiveということもあり、圧倒的にこのバイエルン放送響盤の方がよい)。長い時間をかけて一度刷り込まれた音楽の記憶というのは良くも悪くも後々まで尾を引くものだ。まぁ、音楽に限らず人間の習慣とはそういうものなのだが・・・。
「私は、悲惨な時代の傷を癒すために、バーデン・バーデンに来ました。音楽には心の傷を癒す力があると、信じているからです。みなさんには、そんな精神で、私がここに来たことを受け止めてほしいのです」
~オットー・クレンペラーが1946年6月バーデン・バーデン放送交響楽団とのコンサートの際、1回目のリハーサル前に団員に語った言葉。
メンデルスゾーンは余り聴かなかったのですが、クレンペラーの「スコットランド」の2楽章を知って、その愉しさに魅せられてしまいました。「スコットランド」は「イタリア」よりも、雰囲気が明るい曲だと思います。
おはようございます。
企業のメセナ活動は、未曾有の不況のため、これからは更に低調になるものと思われます。文化は草の根が活性化し支持しないとそれ自体では存続できません。外来の超一流オケやアーティストの招聘にバブル的にお金を使うことより、こういう時期だからこそ、国内の各地域在住の実力のある演奏家や、やる気のあるアマチュアなどへの地道な音楽活動への支援に、もっと力点を置いた積極的投資をしていただきたいものだと常日頃から願っております。それは絶対、企業のブランド・イメージ向上にもつながると確信しています。
苦しい時期こそ、音楽の持つ、人を慰め励ます力が大切になります。岡本さんの企業人に対する音楽の啓蒙活動は、極めて有意義なことだと思います。
クレンペラー&バイエルン放送響の「スコットランド」、まず、このオケの音色が昔から大好きです。それにクレンペラーのメンデルスゾーンは気宇壮大で、じつに素晴らしいですね。この演奏での終楽章のクレンペラーの自作コーダについてのご意見には同感です。ただし、その冒険心には敬意を表したいです。
、(「人間力向上」のヒントを提示しながら、クラシック音楽を聴くことの効用に結びつけようかと・・) そのヒントなかなか良かろう(にこにこ)
>trefoglinefan様
こんばんは。コメントありがとうございます。「スコットランド」は本当にいい曲です。
なるほど「イタリア」より明るく感じますか!そういう観点もありかも、ですね。
>雅之様
こんばんは。何とか福岡セミナー第1日目終了しました。
>苦しい時期こそ、音楽の持つ、人を慰め励ます力が大切になります。
確かにその通りですよね。僕も微力ながら貢献したいと思います。
>ただし、その冒険心には敬意を表したいです。
まさに!でも、意外にこれはこれで良いと思えるんですよね・・・。
>お父さん
オッケー、では、そういう方向でやります。
[…] ※過去記事/2009年2月20日:「いざ福岡へ」 […]