昨日のブログ記事のコメントのやりとりを見ていて、昔「ビッグコミックスペリオール」で連載されていた「サンクチュアリ」を思い出した。カンボジア内戦時に幼少を過ごした二人の日本人が帰国後、腐敗し切った日本の政治を表の世界と裏の世界の両方から立て直していくというストーリー。「表」があれば「裏」がある。「陽」があれば「陰」もある。やはり、両方必要なのである。すべてを包み込んで受け容れることができる余裕が欲しいものである(頭でわかっていてもそこは人間。気を抜くと「エゴ」がむっくりと頭をもたげる)。
まるでベルベットのような肌触りの陽水さんの歌声。
僕が初めて井上陽水を知ったのは、1974年発表の「二色の独楽」で。「まわれまわれ二色の独楽よ、色をまぜてきれいになれ、女はさみしい、男は悲し・・・」、小学生には全く意味不明の歌詞が連なる。大人になってから陽水さんの創作する歌の意味深さに驚愕するのだが、これほど詩的で、しかも人間の深層心理を突いた歌詞が生み出せるのはこの天才をおいて他にはないのではないかと思わせるほど(僕の趣味も大いに反映されているので、決して普遍的なものじゃないだろうが)。
陽水さん初期の4枚はとにかく絶品である。最初の4作にしてすでに完成している(僕は後年の陽水も好きだが、若き日の彼のまるで目の前で歌っているようなアコースティックな雰囲気の録音を一層好む)。
ファーストからじっくりと順番に聴く。人間の表も裏も見透かすようなこれらのアルバムは冷夏に相応しい。
「東へ西へ」
「夏祭り」
本日、チベット体操をやっていて「良いことも悪いことも身の周りに起こる全てを受け容れろ。順調だ!」と声が聴こえた気がする・・・。どこかで聞いたような台詞だが、まぁよかろう(笑)。
おはようございます。
先日、車の中でFMラジオを聴いていたら、スガシカオが、何かの映画の話で、
「美しいものを説得力を持たせて描こうとするなら、美しくないものも同じだけ描く必要がある」といった意味のことを語っていました。いいこと言うなあ、と思いました。
井上陽水について、
>小学生には全く意味不明の歌詞が連なる。大人になってから陽水さんの創作する歌の意味深さに驚愕するのだが、これほど詩的で、しかも人間の深層心理を突いた歌詞が生み出せるのはこの天才をおいて他にはないのではないかと思わせるほど
120%同感です! 陽水の歌の世界も、凄く深いです!
今朝は仕事のため時間がないので、手短なコメントですみません。
>雅之様
おはようございます。
>「美しいものを説得力を持たせて描こうとするなら、美しくないものも同じだけ描く必要がある」
良いこと言いますねぇ。
>今朝は仕事のため時間がないので、手短なコメントですみません。
いえいえ、こちらこそお忙しいのに毎日コメントをいただき恐縮です。ありがとうございます。
お久しぶりです。井上陽水!好きです。特に初期の頃のは、元々母が大好きで、母からの影響ではまりました。小学生の頃です(笑)。折りしもちょうど、「少年時代」が大ヒットしまして、小学生の間でも、CDが貸し借りされたりしてました。
うちに初めてCDラジカセが登場した頃、母がレンタルショップで借りてきたのも、陽水でした。
そのアルバムはベスト盤だったのか、「氷の世界」とか「傘が無い」とか「心もよう」とか、「人生が二度あれば」も有ったし、「夢の中へ」も「夏祭り」も「東へ西へ」も有りました。若い頃の彼の声は、今にも増してつやつやで、子供ながらに聞いたことの無い不思議な声だな~と思ったのを思えています。そんでわけもわからずハマってしまいました(笑)今思うと、陰の力の濃い曲ばかりで、深い詩の世界の作品ばかりですが、私も岡本さんと同じように、当時はよく意味もわからないまま、しかし確実に何かの音楽の力に惹かれて聞いていましたように思います。子供の頃の直観力に、当時の自分に、最近時々驚くことがあります。陰の力の大きな魅力や引力を、知らず知らずに感じていたのか・・・。わけのわからん子供すらも惹きこむすごい音楽だったのか。ともかく陽水は天才ですね。
>ほんだぱん
こんにちは。コメントありがとう。
邦楽モノの時は食いついてくるねぇ(笑)。
お母さんが陽水ファンだとは!
子どもの頃から良い環境だったんだね。
>わけのわからん子供すらも惹きこむすごい音楽だったのか。ともかく陽水は天才ですね。
そうそう、ほんとに天才だね、彼は。