John Lennon Anthology disc 1 Ascot (1998)

ジョンは真実を知ったゆえに抹殺されたという説がある。
真偽は定かではない。しかし、昨今の、Youtubeをはじめとしたあらゆるメディアによってすべてが明らかになる時代にあって、もはや誰にも誤魔化しは利かなくなったように思われる。

オノ・ヨーコによって、ジョンの生前の未発表音源がまとめられたアンソロジーを久しぶりに具に聴いてみた。そこには、ジョン・レノンの赤裸々な声があり、思念の乗った歌があった。

その1枚目はAscotと題する、1970年から71年頃の作品が中心に収められている。

私がジョンの作品を発表し続けるのにはいろいろな理由があります。第1にはジョンのためです。ジョンはメッセージを伝える人であり、アーティストであり、ミュージシャンでしたから、いつまでも自分の作品を発表し続けたいと思ったに違いありません。第2にはジョンの作品をもっと、もっと、もっとと、かぎりなく求めてくれるファンのためです。第3には家族のためです。私を含めて、家族は「お父さん」であるジョンの作品に誇りを持ち、これから先もずっとその作品を世に送り出されたものとして見ていたいと思っているのです。
(オノ・ヨーコ、1998年ニューヨーク・シティにて)
TOCP・65002-05ライナーノーツ

ここにはオノ・ヨーコの大いなる思いも詰まっている。
彼女が世間からどのように見られようと、思われようと、ジョンが愛した女性であり、妻であるということを僕たちは忘れてはならない。

・John Lennon Anthology disc 1 Ascot (1998)

“Working Class Hero”に始まり、”Long Lost John”に終わる21曲は古くて新しい。否、一向に廃れることのないエネルギーに溢れるジョンの生の声が響く。
世界が狂人によって支配されていることを知ったジョンには、歌で世界を一つにすることが最善の方法だったのだろう。ジョンが最も輝いていた時代の記録。

荒削りの”God”が素晴らしく、また、生きることそのものの象徴であるアコースティック一本による“Love”のあまりにシンプルな美しさ。

John Lennon Love (Studio Outtake)

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