手を取り合ってこのまま行こう

昔、Queenは6枚目の”News Of the World”で終わったものだと思っていた。久しぶりに復活の狼煙をあげたかのような”The Works”を聴いた時も、”QueenⅡ”や”A Night at the Opera”を初めて聴いた時の感動には遠く及ばなかった。それが、Freddieの死から20年を経た今頃、80年代のアルバムの「意味」を再発見した。Paul Rogersと組んだ新生Queenについては聴いていない。しかし、少なくとも本家本元Queenの残した音盤の全てには、それが世の中にどの程度受け入れられたのかという数字は別にして、閃きがあることに気づいた。音がイマジネーションに溢れている。

僕はイメージングが極めて苦手だと思っていた。輪郭までをも詳細に、しかも色付きで想像できる人が羨ましいと思っていた。でも、よくよく考えると幼い頃はそれを普通にやっていた。そう、歳をとるにつれ、経験が増えるにつれ、余計な知識で大事な感性にふたをしてしまったのか、具体的に想像しないようにイメージの扉に鍵をかけてしまったのか。

本を読んでも、映画を観ても、ともかく想像力を膨らませ、飛翔すること。
イメージ力が劣っているわけではないことがわかったことが救い。そう、誰もがもっている「人間力」の一部だから。そこに人がいて、そこに交わりがあり、切磋琢磨という状況があれば必ずやイマジネーションや閃きのスイッチがオンになる。2日間、とあるセミナーで缶詰になってワークをしながら自身を振り返る。そこにみるのはそれぞれの「才能」の輝き。

セミナー中も時折ビルが揺れた。茨城県沖や千葉県沖などで頻発する余震が心配の種だが、ひとりひとりが心をひとつにすることですべてが良い方向につながってゆくだろう・・・。

Freddieは歌う。
「手を取り合ってこのまま行こう 愛する人よ 静かな宵に光をともし 愛しき教えを抱き」

Queen:A Day At The Races

Personnel
Freddie Mercury(vocal, piano, choir meister, tantrums)
Brian May(guitars, vocals, leader of the orchestra)
Roger Taylor(drums, vocals, percussions, pandemonium)
John Deacon(fender bass)

歌詞に日本語を採り入れるなんて、いかにも日本の聴衆に迎合するかのような手法のようだが(初めて聴いた時はちょっと臭いと思った)、今となってはフレディの「想い」が直接的に伝わるところが嬉しい。よくよく考えると彼らは日本の耳の良いファンたちに助けられたようなものだし。素直に感謝を表明するそんなところが本当に素敵。

ひとりひとりが手を取り合って生きていける、そんな幸せな世界に、今回の事態をきっかけになったら良いな・・・。


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