追悼 大瀧詠一「恋するふたり」を聴く

eiichi_ohtaki_koisurufutari人の人生とは真に儚い。
「儚」という字が示すように、この世のすべては夢であり、幻。ならば、自分が思うように、好きなように生きられるならそれがベスト。

大瀧詠一さんが亡くなったらしい。音楽関係者からは続々と哀悼の言葉が寄せられているようだが、一リスナーに過ぎない僕ですら「絶句」なわけだから、近しい人々のショックたるや想像を絶する・・・。

しかしながら、大瀧さんの生き方、仕事ぶり、これは本当に理想的なものだったのではなかったか。今年の9月20日のFM-NACK5”K’s Transmission”での坂崎幸之助さんとのやりとりが興味深い。

ここで大瀧師匠は「アメリカン・ポップスのすべてを自分は把握していると思っていたが、何と10%しか知らなかったことに気づいた。高慢になっていた自分に気づいたのが2010年だった」と告白している。そして、2012年3月からすべてを擲ってレコードやCDを毎日聴いて勉強しているのだと。その職人的精神、学者肌というものが数々のヒット作を生んだ源泉ということなのだが、1997年の「幸せな結末」、2003年の「恋するふたり」のシングル・リリースを別にして何十年も最新アルバムを届けていただけなかったことが残念でならない。今となっては・・・。

大瀧詠一:恋するふたり

いかにも大瀧さんらしいメロディとアレンジと・・・。

春はいつでも 〇〇〇〇〇夜明け
奏でる〇〇〇〇 恋の〇〇響かせ
Boy meets girl Girl meets boy
〇〇空の下で 〇〇〇〇〇〇 めぐり逢う
(作詞:多幸福)

大瀧詠一さんの歌はいつも平和だ。
そして、歌詞の内容がどうであれ聴く者の心を癒し、幸せにする。
大瀧さんは新たなトキメキの春を待たずに突然逝った。

作った歌は1990年代に2曲、2000年代に1曲だから2010年代はゼロでしょうと、本気か冗談かご本人がおっしゃっていたそうだが、何と現実になってしまった。
ご冥福をお祈りします。
合掌。


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