BOSTON JAPAN TOUR 2014@日本武道館

DSCN3200当時僕は中学生だったか、高校生だったか。バンドについてや、初来日公演のことについては音楽情報誌を通して知っていた。でも、あの頃はちょうどクラシック音楽にはまり出した時期で、ボストンという名のその人気バンドには少しの興味も示せなかった。
それが、1986年にリリースされた”Third Stage”を聴いて目から鱗が落ちた。
あれから30年近くの月日が流れる。

待ちに待った日である。本当に長かった。
もう目の当たりにすることはないものだと諦めていたのだけれど・・・。細かいところを突けばいろいろある。しかし、武道館は熱かった。周囲の、おそらく僕と同年代の人たちの歓喜に僕も反応した。期待が大き過ぎた分、肩透かしを食らったような感も無きにしも非ずだが、トム・ショルツのギターは特別だった。

予定時刻より20分ほど遅れて開演。最初の音が鳴った瞬間、背筋がゾクゾクした。

BOSTON JAPAN TOUR 2014
2014年10月2日(木)19:00開演
日本武道館
Set List
―Rock & Roll Band
―Smokin’
―Feelin’ Satisfied
~MC
―Last Day of School
―Life, Love & Hope
―Peace Of Mind
―Cool the Engines
―Surrender To Me
―Don’t Look Back
―Something About You
~MC
―Amanda
―The Launch
―More Than a Feeling
―“E” Jam
―To Be a Man
―Walk On
―Foreplay / Longtime
~MC~アンコール
―I Think I Like It
―Party

Personnel
Tom Scholz (lead and rhythm guitar, keyboards, backing vocals)
Gary Pihl (rhythm and lead guitar, keyboards, backing vocals)
Jeff Neal (drums, percussion, backing vocals)
Kimberley Dahme (rhythm guitar, vocals)
Tommy Decarlo (lead vocals, keyboards, percussion)
Tracy Ferrie (bass guitar, backing vocals)
Siobhan Magnus (special guest vocals)

20141002boston良かった。デカーロのヴォーカルはデルプのすべてをしっかり踏襲し、いや、ひょっとするとデルプ以上に巧く上品だった。高音もしっかりと出ており、素晴らしかったのでは?例えば、”Amanda”でのサビのハイトーン部はオクターヴ下げて歌っていたもののクライマックス部はデルプより一層伸びのある透明感豊かな声質を披露してくれたし、間違いなく満足ゆくものだった。あるいはキンバリー・ダームは、”Surrender”でフラン・コスモに負けるとも劣らぬ美しいヴォーカルを聴かせてくれた。
トム・ショルツのギター・ソロも、そしてキーボード・ソロもかっこよかった。超絶技巧と妙に色気のあるその音色に、金縛りに遭うかのように痺れた。
それでも「何か」が足りない。僕の内に違和感があったのも確かなのである。
それが何なのかはいまだわからない。長い年月によって封じ込められたものがあるのかどうなのか。1979年のライブに触れていない僕はそれと比較することはできないのだが、直観的に何かが違うように思えてならないのである(まぁ、余計なことを考えるのは止そう。これこそが2014年のトム・ショルツ率いるボストンなのだから)。

予想通りといえばその通りなのだが、ほぼ懐メロ・オンパレードだったことも少々不満の要因。せっかくなら最新アルバムからもっと採り上げてほしかったと(多くの聴衆がそれを求めているかどうかはわからないけれど)。
客観的になれないかと思っていたが、意外に僕は冷静だったよう・・・。

 

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5 COMMENTS

みどり

岡本さん、羨ましい!(笑)

35年も待ったというのに、半年前から開催期日が決まっていた
イベントの主催をしておりまして…
当方は来週までお預けです。

トム、オルガンうまいですよね。
デビュー時はギターのことばかり…例の「1ヵ月で弾けるようになった」
という(笑)…が取り沙汰されていましたが、私はオルガンの方が
うまいのではないかと思っていました(笑)

初来日時、舞台に置かれたパイプオルガンが、実際には武道館以外では
書き割りだったらしい…などという話があるのを知ったのは、随分と
遅くなってからですし、その武道館も書き割りだったのでは…とか(笑)

武道館に行っていたはずなのですけれども…自分の記憶の方がが間違って
いるのか?と思うほどの時間が経過してしまいました。

岡本さん、次の来日は難しそうですから、来週はアツく行きましょう♪

返信する
岡本 浩和

>みどり様
あ、昨日はいらしてなかったんですね!
そうですか、イベントお疲れ様です。

オルガン、上手いです。びっくりです。ギターも半端でないですね。
ボストンはトムのバンドだと承知なのですが、それでも今のボストンは何だかあまりバランスが良くないように僕は感じてしまいます。
まぁ、同じ空間で同じ空気を吸って、生音を聴けただけでも最高なのですがね・・・(笑)。
初来日時のエピソード興味深いです。
おそらく来週聴かれれば当時の思い出が走馬灯のように蘇るのではないでしょうか。

来週また僕も参戦します。
お会いできるようでしたらぜひ。

返信する
cyclo_jm

本日も参加します。
前回の4/18初日は1時間40分遅延しての開演だったので20分は、早かったですよ。
前回来日時はまだrockman制作前だったのでアンプから音を出していましたが、87年のthird stage tourからrockmanから直接サブコンソールにいれてギター音を出しているので、より鮮明に聴こえていましたね。
私もこの方法マネしてライブの時直接ミキサーにrockmanから出しています。もちろんtom氏と同じ音がでますよ。でもあのジェット機が滑走路を通り過ぎていくような効果音はでませんが・・・
実は今回のツアー7月初めにクビになったdavid victorさんと交友があり、やりとりしていたのですが、クビになった理由は明らかにしてくれませんでした。これはtom氏も同じで、このことには触れず、officialサイトの写真やバンドメンバープロフィールからこっそりdavidを削除していましたね。
多分、tom氏の現在の最大の悩みは、dvdの制作だと思うのです。
2012年のMGMと今年の7月のライヴ丸ごと録ってあるのですが、どちらにもdavidが入っているんですね。
tom氏が承諾しない限り、編集に入れない状況なんです。ここがみそで、このまま日の目をみることなく終わってしまう可能性もあるというところです。
過去にも1987年のbostonでのコンサートフル音源7日分あるのですが、(既に公開・販売されています)これも2012年まで闇に葬り去られていたものです。この音源を隠していた理由はわかっていませんが、tom氏が許可したからこそ一般販売されたわけですので、(アメリカのライブ音源販売サイト)不可解です。

※youtubeにそのうちの1日のフル音源を昨年アップしていますので興味があればどうぞ。

さて本日は、1階真正面の前から4列目位での観覧となるので、好きな曲だけ携帯で録画しようと思っています。
台風に挟まれてすごい日程でしたが今日が最後。本当に見納めかもしれないので、しっかり焼き付けておきます。

返信する
岡本 浩和

>cyclo_jm様
コメントありがとうございます。
僕も本日も参戦します。アリーナCブロックです。
なるほど、前回の来日ではそんな感じだったのですね。
当時のことは友人、知人からの話でしか知らないので、表に出ない情報は本当に貴重でありがたいです。

それに、バンド内部で起こっている出来事についても初めて知りました。そこまで詳細に追っていたわけではないので実に興味深く参考になります。

DVDについてもそんな事情があるのですね!
youtubeの件もありがとうございます。拝見させていただきます。

>本当に見納めかもしれないので、しっかり焼き付けておきます。

同感です。

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