心・技・体

Deep_Purple_live_in_Japan.jpgエルーデ・サロンでは、新月に合わせ女子のためのイベントが行われるということで、男子である僕は早々と追い出された(笑)。教え子が離婚をしたというので、その報告とあわせてセミナーに後輩を紹介したいということ、そして独立して新規ビジネスを立ち上げる予定なのでコラボできないかということでもあったので、久しぶりに会うことにした。

先日も書いたが、それにしても若くしての離婚が多い。双方の話をしっかりじっくりと聴かないと公正な判断ができないので何とも言いかねるが、奥様が育児ノイローゼになったことがその発端になったのだとか。確かに日中、ほとんど言葉を交わすことができない乳児と二人きりで部屋の中に居続けることは精神的にも相当きつかろう。本来ならいくら仕事が忙しいとはいっても夫が話し相手になり、コミュニケーションを十分にとるべきだったのだが、今のこの景気の状態や年齢などを考えると、寸暇を惜しんで働かざるを得ない状況だったのだろうと、男性側の気持ちもよく理解できるから、どちらが正しいとははっきりいえないところがやはり心苦しい。

いずれにせよ、それぞれが自己管理と互いに円滑なコミュニケーションを試みることを多少なりとも怠ってしまったことに一因がありそうだから、今後のことを考えて君だけでももう一度しっかりと「人間力」、すなわち「関係構築」、「心つなぎのコミュニケーション」について学ぶよう薦めておいた。

ここのところどういうわけかスポーツ関連事業をメインにする企業から、「人間力」向上セミナーが導入できないかという相談が多い。僕はスポーツに関しては全く疎いが、どんな分野でも「心技体」というくらいだから、特にメンタル面での強靭さは勝負の上でとても重要な要素になるだろうことはよくわかる。結局どんなスポーツでも我に入らず、仲間を信じ、共生という思考のもと、最後まで心をひとつにして戦えるかどうかが鍵になるのだろう。

ところで、クラシック音楽講座の関係上、ここ数日はイギリス音楽をよく聴いている。僕はイギリス音楽を得意としないと思っていたが、それはクラシック音楽に限ってのことで、いわゆるロック音楽に関してはブリティッシュ専門に聴いていた時期が長い。The Beatlesに始まり、ハード・ロック、プログレ、どれもアメリカン・ロックより圧倒的にイギリスを支持してきた。

Deep Purple:Live in Japan

Personnel
Ritchie Blackmore(Guitar)
Ian Gillan(Vocal)
Roger Glover(Bass Guitar)
Jon Lord(Keyboard)
Ian Paice(Drums)

黄金期パープルのいわずとしれた傑作ライブ・アルバム。1972年8月の大阪と東京での来日公演の模様を収録しているが、スタジオ盤に比べどの楽曲も勢いがあり、うねりがある。”Highway Star”から”Space Truckin’”まで全7曲が一部の隙もなく我々の心に直に届くのだ。

音楽も「心技体」がモノをいうのだろう。どんなバンドでも全盛期のテクニックとメンタル面の強さは半端でなく、しかもメンバーそれぞれのつながりも異常なほど緊密だ。ひとりとして欠けてはならない必然性の下、恐ろしいまでのエネルギーとパワーを発している。嗚呼、直接その音に接したかった・・・。

3 COMMENTS

雅之

おはようございます。
先日のコメント
http://classic.opus-3.net/blog/cat49/post-395/#comments
の続きなんですが、中学生時代ロックが好きだった友人を見ても、みんな当時の親や先生はロックに無理解だったんですよね。ただステレオでガンガン五月蠅いばかりの不良の音楽だと・・・。そしてクラシック聴いている子は善い子だと・・・完璧な偏見・差別。音楽の授業でも習うのはクラシックばっかだし、だから、僕たちは大人の知らないロックの禁断の世界を知ることによって優越感に浸り陶酔したんですよね、反抗期でもあったしね・・・。
でもね、今、親や先生がロック好きだったら子供は絶対大人と違うものを好きになろうとするだろうし、反抗期は大人になるための通過儀礼なんで、反抗期がないっていうことは逆に精神的にまだ未熟だってことだから、子供には絶対大人の嗜好には逆らって欲しいんですよね。逞しくなって欲しい。
20年以上前だったか雑誌で、当時からもう歌人で高校教諭でもあった僕と同年生まれの女性の著名人の、尾崎豊に共感するという文章を目にして、先生が尾崎に共感するなんていったら、子供はしらけて尾崎を聴かなくなるだろうに、余計なことを書くもんだなあと、軽い怒りを感じたものでした。もっと大人が先回りせずに、子供自身の発見を大切にしてやれよと。
我が子には、「オアシス」か「ブラー」か「レディオヘッド」か「ナイン・インチ・ネイルズ」か何かしらないけど、オヤジが聴かない音楽も聴いて、どんどん新しい発見をして欲しいです。でないと、次世代の音楽文化の発展なんてありえません(でも、ちゃんと古いロックやクラシックも聴いて自分の志向の位置づけを勉強しとけよ・・・笑)。
お知り合いの離婚の相談のお話、興味深く読みました。アーティストでも俳優でもどんな職業でも、時代のトップランナーほど離婚話は増えるし、離婚という結論が仕方のないケースも多いのでしょう。だけど、読んでいて決定的に欠けてるなと思ったのは、子供の立場からの視点なんですよね。親の都合やエゴによる離婚で傷付き犠牲になるのは、間違いなく子供の心です。子供がいる場合の離婚は、いかなる理由があるにせよ僕は反対です。子育ての責任とは、そんなに軽く甘いものではありません。
ご紹介のライヴ盤、高校時代好きでした。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
>反抗期がないっていうことは逆に精神的にまだ未熟だってことだから、子供には絶対大人の嗜好には逆らって欲しいんですよね。
おっしゃるとおりですね。かつてロックが大人への反攻の象徴だったという、あの当時の様相はもう今やないですからね。
>先生が尾崎に共感するなんていったら、子供はしらけて尾崎を聴かなくなるだろうに、余計なことを書くもんだなあと、軽い怒りを感じたものでした。
>もっと大人が先回りせずに、子供自身の発見を大切にしてやれよと。
同感です。ただし、このあたりの視点は難しいですね。共感って意図的にできるもんじゃないですから。まぁ、その先生が日常で生徒とどのように接しているのかを見てみないと何とも言えません。若者から真に慕われている先生なら、逆に先生が理解してくれることに喜びを感じるのかもしれませんし。
>オヤジが聴かない音楽も聴いて、どんどん新しい発見をして欲しいです。でないと、次世代の音楽文化の発展なんてありえません
そうそう、僕もそう思います。それでいいんだと思います。
>親の都合やエゴによる離婚で傷付き犠牲になるのは、間違いなく子供の心です。
確かに子どもの視点が欠けている場合が多いですね。
>子育ての責任とは、そんなに軽く甘いものではありません。
肝に銘じます。

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