早朝は合気道、午後は早わかりクラシック音楽講座、夜はシステム思考ワークショップと渡り歩いた。それぞれが全く別の独立した事柄のように見えるが、実際はすべてがつながり、ひとつである。
システム、すなわち「2つ以上の要素が、つながって相互に作用しあい、全体として目的やルールを有する集合体」。僕という一人の人間が携わるものなのだから、一つのアイデンティティでつながっているということ。宇宙も人間もコスモス。
充実の1日だった。本日のたくさんある気づきの中で最も大きいもの。
どんなことも「基本を基本通りに忠実にやり切ることが大切だ」ということ。
なるほど、合気道の稽古も常に基本の構えからスタートする。クラシック音楽の講座だってそうだ。形式を理解すること、歴史や作曲家個人のバックグラウンドを把握すること。
ストーンズの「丸裸になった」作品を久しぶりに聴いた。1995年にリリースされた、彼ら初のアコースティック・アルバム。
永遠の名曲たちが、装いも新たに、とはいえ基本に忠実に再現されてゆく様は圧巻。
1曲目の”Street Fighting Man”の、相変わらずのグルーヴ感。そして何と、Bob Dylanの”Like a Rolling Stone”の極めてオーソドックスなカヴァー。
ストーンズの強みは、最初期にブルースの基本を体得し、それを彼ら独自の語法で再構築したところだろう。そこにはもちろんMick JaggerとKeith Richardsの力量、そしてBrian Jonesの類稀なリーダーシップの影響がある。そして、Brian急逝後の多少のメンバー・チェンジは経験しながらも、メンバー各人の「関係性」にさほどの大きな差異なく50年以上にわたって維持されている点が素晴らしい。
バンドというのはシステムだ。あるいはオーケストラというのもシステムだ。各人が自律しながら絶妙なバランスで共生するとき、その組織は尋常でない力を有し、非常に長期間継続する。
この世はすべて、どんな時も「関係性」に尽きる。
それは僕が「ワークショップZERO」を通して追究してきたことと相似形。
嗚呼、「基本を基本通りに」というのは本当に基本。
おはようございます。
>どんなことも「基本を基本通りに忠実にやり切ることが大切だ」ということ。
ストーンズ、いや、ロックを語るのに、そういう俗に言う「上から目線的」というか、大人がわかったような教条主義的な語り口、私はとても嫌いなんですよね。そもそもシステムに絡め取られるっていうのはロックの魂に一番反するんじゃないですかね。
ロックは反抗(反骨)、偽善的な社会への抵抗、歪みの美学(バロックも!)、不良の音楽・・・、なのに分別ある大人にわかったような口をきかれてたまるか!!
昔、学校の先生だった優等生的な俵万智が、当時教える生徒に人気があった尾崎豊について、さも彼の気持ちをわかったように共感し語っていたことに、強い違和感と嫌悪感を覚えたのと同種の感覚かもしれません。
岡本さんは、いつも毒づく私でさえも、システムやバランスの中に取り込んでしまい語ろうとしますが、大いに抵抗や反抗をしたくなりますね(笑)。
ところで、今朝も岡本さんが大好きな「バランス」について。
バランス・シートがいつまでもバランスしていたら、企業は発展することが出来ません。
芸術も、経済も、宇宙も、種々様々な歪みや不均衡やアンバランスがあるからこそ、成り立っているのでは?
・・・・・・宇宙創生では同数だった粒子・反粒子数は、宇宙の進化に伴って「CP対称性の破れ」という素粒子現象によってアンバランスを生じたと考えられています。粒子と反粒子で素粒子反応がわずかながら違いを生ずる可能性があることは、前に紹介したように、多量のB中間子の崩壊現象を詳しく調べるBELLE実験などで確かめられてきました。宇宙初期での素粒子現象でもこのような粒子と反粒子の性質の違いが存在すれば、後の宇宙に粒子数と反粒子数にアンバランスを生じさせることができます。
しかし宇宙全体が私たちの周りと同じように物質(粒子)優勢であるのか、それとも私たちの周りは物質優勢であるけれども宇宙の別の領域では反物質優勢である可能性があるのか、それは宇宙の進化とその過程での素粒子現象のモデルによって違ってきます。宇宙における物質・反物質のアンバランス(研究者は非対称性と呼んでいます)の詳細は今なお素粒子物理・宇宙物理での大きなテーマなのです。・・・・・・
高エネルギー加速器研究機構 サイト
気球で探る反物質宇宙
~ BESS実験 ~より
http://legacy.kek.jp/newskek/2002/mayjun/bess1.html
やっぱ、他の分野でも、自己完結・自己満足してしまったバランスよりも、スリルに満ちたアンバランスを、なぜそうなるのか研究する方が、断然面白いテーマみたいでずぜ!!
>雅之様
おはようございます。
>大人がわかったような教条主義的な語り口
いやいや、愛情ですよ。上から目線でも何でもありません。
別に優等生がロックや尾崎について語ってもそれは良いと思いますし、その意見について同意するかしないかは人それぞれの自由ですからね。
優等生の中にも不良精神みたいなものは存在するでしょうし(実際にそうなるかどうかは別にして)、ある方向からの視点としてはありです。
それと、ロックは元々は確かに若者の「反骨心」から生まれたものだと思いますが、売れてゆくうちに自ずと洗練され、一つの芸術ジャンルとして確立していきましたし、ストーンズのようにあれだけ長いこと活動してくると、どうしても「反抗」という言葉だけでは表現し切れません。
>岡本さんは、いつも毒づく私でさえも、システムやバランスの中に取り込んでしまい語ろうとしますが、大いに抵抗や反抗をしたくなります
まぁ、そもそもそれがねらいでもあるわけですから、どんどん反抗してください(笑)
もちろんバランスという言葉を僕は好きですが、おっしゃるように「芸術も、経済も、宇宙も、種々様々な歪みや不均衡やアンバランスがあるからこそ、成り立っている」ものだということは重々承知です。
アップダウンがあり、揺らぎがあり、そういうぎりぎりのラインで良し悪しを判断せず「ありのまま」をとらえてみたいものだと昨日も「ワークショップ」をやって考えさせられました。
バランスっていうのは難しいですね。永遠のテーマです。
「バランス」ってあまりに世間では常識的な言葉なので、何でそんなに毎日こだわられるのかなと、不思議なのです。生活のバランスに何かご不満があるから? 「軸がぶれない」についても同じ感想。少し思考が硬直化し過ぎてはいませんか?
>ストーンズのようにあれだけ長いこと活動してくると、どうしても「反抗」という言葉だけでは表現し切れません。
それこそが、体制に丸め込まれてしまった岡本さんたち年配団塊の世代の、堕落の象徴だと感じています。
あれほど尖んがっていた石も、流され転がり角が取れ丸くなってしまったら、それは老人の思い出話。
>雅之様
あー、確かに。
何でしょうね・・・。むきになっているような気もします(笑)。
上手い言葉が見つからないというのもありますが。
まぁ、考え過ぎはやめますわ。