自分軸三題

bach_french_suite_4_gould.jpg不況の波は受験生をも直撃しているようだ。今日始まった大学入試センター試験に臨んだ受験生からは親の経済事情から「併願校を減らした」、「遠方の大学は諦めた」などの声が相次いだらしい。
自分の志望校を諦めることは辛かろう。ただし、自分の夢まで捨て去るわけではないのだから、それはそれでよし。18歳や19歳の頃のブランドや条件だけの大学選択ほど怪しいものはない。むしろこういうことを機に自分自身のことをじっくり掘り下げて考えられるわけだから逆に幸運といえば幸運なのかもしれない。若いときの数年のうちに自らの歩むべき方向を定めて「軸」をしっかりさせることが極めて大事。

ここ数回、東京でのセミナーを開催する際、渋谷のP社の研修室をお借りしていた。その部屋も2月一杯で引き払うことになったと聞く。当初の予定より有効活用されず、経費削減なのだと。そして同じく、セミナー会場として明日、部屋を借りることになっている代々木にある友人の会社も、オフィスとミーティング・ルームを分けていたのをこの機に一本化するようだ。先ほど部屋の鍵を借りに伺ったとき、あまりに室内が雑然としていたため、どうしたのかと尋ねたところ、突然のそういう話だったから少々驚いた。いよいよIT業界にも不況の影響が目に見えて現れてきている。今こそぶれることなく「自らの使命」を全うするべく頑張ることだ。

本日「ワークショップZERO」初日終了。ほぼ8時間に及ぶワークを通して、受講いただいた方に深い「気づき」を与えられたことだろうと自負する。明らかに目の色、態度に変化が見られる。人が変っていくのを目の当たりにすると本当に「やりがい」を感じる。感謝。

J.S.バッハ:
フランス組曲第1番ニ短調BWV812
フランス組曲第2番ハ短調BWV813
フランス組曲第3番ロ短調BWV814
フランス組曲第4番変ホ長調BWV815
グレン・グールド(ピアノ)

やっぱりグールドのバッハは他の何物にも代えがたい魅力をもつ。まるで色気のない音の質の中に、ふとした色艶を湛えた不思議な演奏方法はグレン・グールド以外に為しえない。誰が何と言おうと自分のスタイルを信じて貫いた一流の美学。

人の「やる気」を刺激する「モティベート・ミュージック」。


3 COMMENTS

雅之

おはようございます。
バッハの音楽は、特別な日ではない日常の生き方こそが、じつは人生で一番大切なのだという当たり前のことを、私たちに改めて気付かせてくれます。
「やる気」のある若者の日常の努力が、真に報われる世の中に、早くなって欲しいものです。
グールドについて、「余人をもってかえ難い」とは、この人のためにある言葉であるかのようです。

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岡本 浩和

>雅之様
こんばんは。
本日は東京でのセミナー2日目でした。また盛り上がりました。
>日常の生き方こそが、じつは人生で一番大切なのだ
そう、等身大の自然な自分が一番重要ですよね。今日も語ってきました(笑)。
>「やる気」のある若者の日常の努力が、真に報われる世の中に、早くなって欲しいものです。
同感です。

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