室内楽版ブルックナー

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同好の士のネットワークを広げてゆくのは面白い。知らない情報を得たり、逆にこちらが教えたり。たとえ趣味の世界であったとしても「人とつながる」という幸せ感が得られることが何より大きいのかな。先日、雅之さんからお薦めいただいた岡田暁生著「音楽の聴き方~聴く型と趣味を語る言葉」を読み始めたが、滅法面白い。ページを繰るごとに「そうそう!」と膝を打つような見解、あるいは「なるほど!」と頷かされる話など興味は尽きない。お薦めいただきありがとうございます。 

ところで、今日、無類のブルックナー好きであるという弁護士のW氏からお借りした珍しい演奏を4回、5回と繰り返し聴いた。交響曲第7番を室内楽編成にアレンジした代物なのだが、これが実に耳に心地よい。少し前ならそんなものは邪道と決めつけてかかる自分もいたが、基本的に「批判せず」360度様々な観点から物事を捉えてゆくという思考に目覚めてからは、なるほどこういう編曲もありだなと妙に納得した。もともとこの音楽自体がブルックナーにしては珍しく流麗で透き通った音楽だからしっくりくるのだろうが、何より楽器の編成が薄いせいか(使用している楽器のバランスも良いのだろう・・・クラリネット、ホルン、2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ピアノとハーモニウムという9人編成)見通しも良く、透明感がある。一度実演で聴いてみたいものだ。


タグラグビーの研修をスタートしてから、なるべく身体を動かすことを心掛けているが、運動嫌いの僕でも、基礎からしっかりと教えていただき、楽しんでゲームをするとこれが意外に病みつきになるのだから面白いもの。「習うより慣れろ」というが、何でもチャレンジしてみることだとあらためて実感した。

あとは長い間懸念事項になっている「楽器演奏」かな・・・(笑)。今年は年末に妻がアマチュアのための発表会を開催するというので、リコーダーでも何でもいいからとにかくかじってみるところから始めてみようか・・・。

ブルックナー:交響曲第7番ホ短調(エルヴィン・シュタイン、ハンス・アイスラー、カール・ランクル編曲による室内楽版)
リノス・アンサンブル

この作品、シェーンベルクの主宰した「私的室内楽協会」のコンサートのために1921年に発表されたよう(いつぞや採り上げたシュトラウス・ファミリーのワルツ室内楽版も同じ趣旨による)。ブルックナーの語法にあくまで忠実に再現されているところが恐れ入る。マーラーの第4交響曲にもシュタイン&シェーンベルクによる編曲版があるようだから、これはぜひとも聴いてみたい。今年はマーラー没後100年の年だから、「早わかりクラシック音楽講座」でマーラーを採り上げる際、比較試聴してみるのも面白いかも。


2 COMMENTS

雅之

こんばんは。
ご紹介のブルックナー第7交響曲の編曲版は想像しただけで素晴らしそうですね。未聴ですので、ぜひ聴いてみたいです。
>マーラーの第4交響曲にもシュタイン&シェーンベルクによる編曲版があるようだから、
これも未聴ですが、私の好きな第10交響曲にも、もしシェーンベルクらによる補筆完成版があったなら、どんなふうになっただろうと、想像してみたりします。
岡田暁生著「音楽の聴き方~聴く型と趣味を語る言葉」、読み始められましたか!!
先日のコメント
http://classic.opus-3.net/blog/cat29/2-6/#comments
で、楽器演奏のお勧めについて、この本をお薦めすることを前提に、確信犯的に202~206ページに書いてある意見をパクりました。この部分に限らず、おっしゃるように頷かされる話が多いですよね。
タグラグビー、頑張ってください!!
私は、今夜10時過ぎより、テレビでサッカー日韓戦の観戦です。
ザック・ジャパン、これに勝てたら大したものですが、果たしてどうなることやら・・・。

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岡本 浩和

>雅之様
こんにちは。
室内楽版ブルックナー、お薦めです。昨日だけで何度も繰り返したほどです。
>第10交響曲にも、もしシェーンベルクらによる補筆完成版があったなら、どんなふうになっただろうと、想像してみたりします。
想像するだけで楽しそうですよね。第4についても聴いてみようと思っています。
>テレビでサッカー日韓戦の観戦です。
良い試合だったようですね。僕は都合で前半の途中までしか観られなかったのですが・・・。

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