この9月から10月にかけて毎週のように結婚式に招かれる。新郎新婦の幸せな新しい門出に立ち会えるというのはとても気持ち良いものだ。それが披露宴であれ、二次会であれ、一組のカップルが誕生するたびに自分のこと以上に嬉しい。
夕方から横浜の山下公園近くにある中華レストラン「東天紅」にて結婚式二次会。久しぶりに再会する仲間たちとビールなどを酌み交わしながら昔話に花を咲かせ、盛り上がる。相変わらず「くじ運」良く、先週同様商品をゲットした。
面白いもので、こういうお目出度い席では必ずと言っていいほど、その時々に応じて頭の中に音楽が流れるのだが、今日はChristopher Crossの名曲「Sailing」。1980年の発表だから、もう30年近く前の音楽だが、Crossのハイトーン・ヴォイスと共に全く色褪せないところがかっこいい。
It’s not far down to paradise
At least it’s not for me
And if the wind is right you can sail away
And find tranquility
The canvas can do miracles
Just you wait and see
Believe me
楽園はそんなに遠くはないよ
少なくとも僕にとってはそうなんだ
もし、風が正しく導いてくれれば 君は波に揺られて
心の静寂を見つけるだろう
カンバスが奇跡を起こしてくれる
ただ、君はじっと見守るだけ
僕を信じてくれ
帰宅後、ふとモーツァルトの音楽が聴きたくなり、CDトレーに乗せたのが次の曲。モーツァルトが職探しのためのマンハイム、パリ旅行から帰郷した直後の1779年頃に書かれた協奏交響曲。
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラと管弦楽のための協奏交響曲変ホ長調K.364(320d)
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)
キム・カシュカシアン(ヴィオラ)
ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
マンハイム、パリ旅行の失敗、そして最愛の母の死、さらには追い討ちをかけるようにアロイジア・ウェーバーとの失恋という三重の挫折を経験した直後に書かれた楽曲らしく、第2楽章には深い愁いを秘めたフィーリングが色濃く感じとれる。
しかし、モーツァルトは過去を引き摺るのではなく常に未来を見据えて音楽を想像していたのではないかと僕は考えているので、(モーツァルト自身がコンスタンツェと結婚をする2年ほど前の作品ゆえ)この曲の深層にはひょっとすると「将来の妻になるべき女性に当時もっていた恋心や愛のフィーリングも反映されているのではないか」と勝手に推測してみたりもしている・・・。
クレーメルのヴァイオリンが未来の愛する妻、そしてカシュカシアンのヴィオラはモーツァルト自身。愛の波動が絡まり合う・・・。
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