オランダ・フェスティヴァル50年のハイライト 偉大なオペラ・スターたち(1954-1990Live)

抜粋の寄せ集めながら各々のパフォーマンスは実に熱い。
ブックレットを開くと、目に飛び込んでくるのが、1955年のフェスティヴァルでの、ロッシーニ作「アルジェのイタリア女」アムステルダム初演後の、ファンに囲まれて満面の笑顔を湛えるカルロ・マリア・ジュリーニの写真。
およそジュリーニのイメージとは異なる姿に何だか脱力感。
おそらく、初演の成功を味わった直後の、彼の素顔の貴重なショットなのだと思う。
それだけでこのフェスティヴァルが国民に愛される、また音楽家にとっても重要なお祭りだということが理解できよう。

常に革新性を目指し、1947年に始まった、パフォーミング・アーツのためのお祭だという。
「オランダ・フェスティヴァル 50年のハイライト」と題するボックス・セット。

偉大なオペラ・スターたち
・ロッシーニ:歌劇「チェネレントラ」
―第2幕チェネレントラのアリア「苦しみと涙のために生まれ」
ジュリエッタ・シミオナート(ソプラノ)
ミラノ・スカラ座合唱団
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮レジデンス・オーケストラ(1954.6.30Live)
・ヴェルディ:歌劇「仮面舞踏会」
―第2幕アメリアとリカルドの二重唱「私はお前のそばにいるぞ~この胸は時めき」
グレ・ブロウエンスティン(ソプラノ)
ジュゼッペ・ザンピエリ(テノール)
フランセスコ・モリナリ=プラデッリ指揮ネーデルラント歌劇場管弦楽団(1958.6.25Live)
・ヴェルディ:歌劇「エルナニ」
―第1幕エルヴィーラのアリア「夜になった、でもシルヴァは戻ってこないわ」
マリア・カラス(ソプラノ)
ニコラ・レシーニョ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1959.7.11Live)
・モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」K.492
―第4幕フィナーレ「すべてが静かで穏やかだ」
ジュゼッペ・タッデイ(バリトン)
グラツィエラ・シュッティ(ソプラノ)
ヘルマン・プライ(テノール)
エリーザベト・シュヴァルツコップ(ソプラノ)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮レジデンス・オーケストラ(1961.6.23Live)
・ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」
―第1幕ロジーナとフィガロの二重唱「それじゃ私なのね」
テレサ・ベルガンサ(ソプラノ)
レナート・カペッキ(バリトン)
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮レジデント・オーケストラ(1962.6.19Live)
・ヴェルディ:歌劇「ファルスタッフ」
―第2幕ファルスタッフとクイックリー夫人の場「御免くださいませ」
―第3幕フーガ「世の中はすべて冗談」
フェルナンド・コレーナ(バス)
フェドーラ・バルビエリ(メゾソプラノ)、ほか
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1963.6.20Live)
・ベッリーニ:歌劇「カプレーティとモンテッキ」
―第1幕テバルドのアリア「この剣に託されています」
ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
マリオ・ペトリ(バス)
ウォルター・モナケシ(バリトン)
ボローニャ、テアトロ・コムナーレ合唱団
クラウディオ・アバド指揮レジデンス・オーケストラ(1966.6.30Live)
・モンテヴェルディ:歌劇「オルフェオ」(ブルーノ・マデルナ編曲)
―第2幕女の使者、オルフェオ、牧人「ああ痛々しい出来事」
オラリア・ドミンゲス(メゾソプラノ)
バリー・マクダニエル(バリトン)
ピーテル・ファン・デン・ベルク(テノール)
ネーデルラント歌劇場合唱団
ブルーノ・マデルナ指揮ユトレヒト交響楽団(1967.6.17Live)
・リヒャルト・シュトラウス:楽劇「影のない女」
第2幕皇后の夢のシーン「ああ、わが夫よ!」
アレッサンドラ・マルク(ソプラノ)
サスキア・ゲリッセン(テノール)
ネーデルラント放送合唱団
エド・デ・ワールト指揮ネーデルラント放送フィルハーモニー管弦楽団(1990.6.9Live)

オペラの実況録音というのは不思議に色褪せない。
それぞれの時代に、会場の雰囲気と合わせ、熱狂や感動までもが刷り込まれる奇蹟と言えば大袈裟か。モンテヴェルディの「オルフェオ」は、何とマデルナの管弦楽編曲によるものであり、それをマデルナ自身が指揮をするという代物。昨今のピリオド風とは異なる、大掛かりな(?)音響にむしろ感動を覚えるほど。
パヴァロッティの激しくも若々しい歌が聴けるベッリーニは、若きアバドの生き生きとした指揮が素晴らしい。

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