昼、同居人の弾くバルトークの「アレグロ・バルバロ」が今日も微かに響く。ピアニストの観点からいわせるとそれほど難しい楽曲ではないようだ。しかし、「音霊」はほとんど強烈なロック音楽に近い。突如気分がLed Zeppelinになり、おもむろに2ndアルバムを取り出し聴く。
“Thank You”
If the sun refused to shine
I would still be loving you
When mountains crumble to the sea
There will still be you and me
Kind of a woman, I give you my all
Kind of a woman, nothing more
太陽の輝きが失われても
貴方を愛している
山々が崩れ海に流れたとしても
貴方と私は大丈夫さ
優しい人よ、全てを捧げる
何よりも優しい人よ
夜、 Nと西落合にある知る人ぞ知る蕎麦屋で落ち合う。そば処「遊(ゆう)」。夜のみの営業。軍鶏鍋メインの美味い蕎麦を食わせるまさに「隠れ家」的食処。昭和初期の古民家をそのまま改造して作ったような風情は、「ここは東京か?」と思わせる。とにもかくにもおススメである。
帰宅すると10数人で盛り上がっていた。「新年会」という宴会か。そこにNさんというジャズ・トランペッターがいらした。明日の夜、「ジャズ四季会」というイベントに参加するのだが、演奏するクラリネット奏者のSさんという方とNさんは知己の友人らしい。やっぱり何だかシンクロしている。
デビューアルバムの劈頭を飾る「The Barbarian(邦題:未開人)」。まさに、この曲と共にエマーソン・レイク&パーマーはその産声を上げたのだが、40年近くを経た今聴いてもその衝撃は色褪せない。20世紀ハンガリー音楽界を代表する天才作曲家ベラ・バルトークのピアノ小品「アレグロ・バルバロ」をモチーフにしたインストゥルメンタル曲なのだが、キース・エマーソンの弾くキーボード、グレッグ・レイクによるベース、カール・パーマーのドラムスとどこをどう切り取ってみても完璧なアンサンブルと音の斬新さが聴いてとれるところがとにかく素晴らしい。
ジャンルを問わず魂に染み入る音楽とそうでない音楽が存在する。バルトーク、ツェッペリン、EL&P。不思議にすべての音霊がつながる。
すべての「存在」に感謝。
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