Queen “Sheer Heart Attack” (1974)

初期クイーンの前衛的魅力。
セカンド・アルバムからサード・アルバムにかけての進化、発展の様が素晴らしい。
ブライアンのうねるギター・ワークに4オクターヴを縦横に駆け巡るフレディの絶対的歌唱が世界を席巻する。

個人的にはアルバム劈頭を飾る”Brighton Rock”の刺激的かつヘヴィなインストゥルメンタル・ナンバーから”Killer Queen”の抒情的かつセンス満点の旋律美という流れこそクイーンの、フレディの、ブライアンの天才の象徴であるように思う。

録音から半世紀を経た今以って、No Synthesizerの人間的な、それでいて激しいロックンロールの魔力に鳥肌が立つ。

・Queen:Sheer Heart Attack (1974)

Personnel
Freddie Mercury (lead vocals, backing vocals, piano, Hammond organ, jangle piano)
Brian May (electric guitar, backing vocals, piano, lead vocals, acoustic guitar, banjolele)
Roger Taylor (drums, backing vocals, percussion, triangle, wind chimes, lead vocals, tambourine, timpani)
John Deacon (bass guitar, acoustic guitar, electric guitar, double bass)

当時は日本でのみ人気の高い、アイドル・バンドのような存在だったと聞くが、何のその。半世紀を経て、クイーンの真価があらためて理解できる、サード・アルバムは、(ある意味)クイーンがクイーンになった傑作中の傑作だと思う。

「ファンが増えたことを実感した」と、テイラーは言う。「ライブでは粋がってみせたし、パフォーマンスの才能はあった。だが自分たちには実力があり、本当にいい音楽をつくることができると思えたのは2、3枚目のアルバムを制作していた頃だ」
NEWS WEEK日本版インタビュー

“Killer Queen”のヒットがバンドを一気にスターダムにのし上げた。
彼らはやっぱり天才だったのだと思う。


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