Led Zeppelin “Houses of the Holy” (Deluxe Edition 2014)を聴いて思ふ

led_zeppelin_houses_of_the_holy_2014078あらためて”Houses of the Holy”「聖なる館」にひれ伏した。
一部の隙もなく、どの瞬間を切り取ってみても実に音楽的で、しかも挑戦がある。音は宇宙的拡がりを見せ、そして細胞のひとつひとつに至るまで沁み渡る。
例えば、「無慈悲」、あるいは「容赦しない」という意味の”No Quarter”は何度聴いても刺激的かつ感動的だ。

They choose the path where no-one goes
They hold no quarter
~John Paul Jones

それまでのアルバムとは一線を画する多様な音楽性と、いわばレッド・ツェッペリンの「完成形」が陽の目を見た、そんな印象。40年という時を経ても一切色褪せない永遠の革新がここにある。
ジミー・ペイジ自身の言葉がそのことを証明する。

17歳のころからずっと、あらゆるスタイルの音楽を聴いてきたし、そのころから好みも変わっていない。静謐なフォーク・ミュージックもインド音楽もクラシックも前衛音楽も好きだ。もちろんロックもね。今はロイヤル・ブラッドが気に入っている。意外な名前かもしれないが、同じロックでも僕は知的なロックが好きだ。その点で、彼らは抜群だよ。ともあれそんな風に雑多な音楽を聴いていたことは、スタジオ・ミュージシャンの仕事をしていたころとても役立った。僕はエレクトリック・ギターにもアコースティック・ギターにも同じくらい関心があったし、どんなタイプのレコードにも対応できたからね。
「レコード・コレクターズ」2014年12月号P32

よくわかる。若い時分からあらゆる音楽イディオムを吸収することが重要だ。

Led Zeppelin:Houses of the Holy (Deluxe Edition 2014)

Personnel
John Bonham (drums, backing vocals)
John Paul Jones (bass guitar, keyboards, synthesiser bass, backing vocals)
Jimmy Page (acoustic, electric and pedal steel guitars, theremin, production)
Robert Plant (lead vocals)

“The Rain Song”のアンニュイな響きに感無量。ちなみに、もともと”The Rain Song”の序章として生み出された”The Song Remains the Same”(永遠の詩)はインストゥルメンタル曲だった。それにしてもこの作品の「疾走感」たるや類を見ないかっこ良さ。しかも、プラントのたっての希望で実現したヴォーカル・パートの妖艶な歌は聴く者を金縛りに遭わせる。そして、”The Crunge”の壮絶なトリップ感に身も心も張り裂ける。

それにしても、IV同様、今回のリマスターによる音質改善は本当に素晴らしい。抜けるようなプラントのヴォーカルに対し、ボンゾの、いかにも目の前で打ち込まれる「無慈悲で」巨大なドラミング、そして繊細なペイジのアコースティックに言葉を失うほど。

素敵だ・・・。

 

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