蒸気機関車と競馬

昨晩は結局帰宅が深夜の2時過ぎ。
講義が続き、気づかないまま結構な疲れがたまっていたようで、調子が思わしくないので急遽「早わかりクラシック音楽講座」を延期にさせていただいた。楽しみにされていたであろう参加予定だった皆様にはお詫びを申し上げます。
ところで、講座のコンサート・シリーズVol.2である「愛知とし子ピアノリサイタル」のチケットも残り僅か。六本木公演も杉並公演も順調に売れており、追加公演が必要か?(笑)と思われるほどの盛況ぶり。ピアニスト自身も練習に余念無く、ますます当日が楽しみでならない(特にベートーヴェンの作品110!)

アタッカ・カルテットのリサイタルの後の打ち上げで、ヴィオラのルーク・フレミング氏がショスタコーヴィチの四重奏曲の中で第9番と12番が好きだと語っていた(周囲の多くは圧倒的に第8番支持派だったけど)。久しぶりにボロディン四重奏団の全集から第9番を聴いてみた。嗚呼、間違いなく晩年の巨匠のあまりに深い世界の表出・・・。疲れた心身を癒すのに最適。

もう1枚。先日のフルトヴェングラーのブルックナーに対抗する怒涛の演奏を。

ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調
ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮フランス国立管弦楽団(1979.5.21Live)

こちらも晩年の巨匠による壮絶なライヴ。テンポの伸縮も激しく、そして重心が極めて低く、録音でありながら一瞬音響装置の前で聴いていることすら忘れてしまうほど恍惚としたブルックナー。オーケストラが全身全霊を込めてブルックナーを弾き切っている、いかにもそんな様が想像される。

この音盤、内容ももちろんだが、モノクロのジャケット写真が妙にかっこいい。蒸気機関車と競馬。マタチッチのブルックナーらしい・・・。


4 COMMENTS

雅之

こんばんは。

愛知とし子さんのリサイタル、あまりにも楽しみなので、
土曜日の杉並公演のチケット、とり急ぎ購入します。
当日の仕事の予定はまだ未定ですが、まあ何とかします(笑)。

またブルックナーの5番にえらく御執着のようで(笑)。
今更私が、マタチッチによるご紹介の異演やフルトヴェングラーの演奏について
コメントするまでもないでしょう。

じゃあ、今話題の、マーク&東京都響による1986年ライヴはどういうご感想で?
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3933874

私は3種類の名演の録音、みんな聴いたことがありますが、
甲乙付ける気は、もはやありません。

それどころか、
ショルティ&シカゴ響
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1837112
が好きな人が、なぜ好きなのかも、今やよく理解できるので、
そのことを軽蔑する気持ちにもなりません。

どの録音もそれぞれ存在意義があり、面白いと思います。

返信する
岡本 浩和

>雅之様
こんにちは。
リサイタルのお申し込みありがとうございます。
またお会いできることが楽しみです。

鬱陶しい日にブル5は極めて相応しいですね(微笑)、スカっとします。
ちなみに、マーク&都響の録音は未聴です(最近新しくリリースされた音盤情報をほとんどチェックしておらず、まったく疎い状態です)。

>甲乙付ける気は、もはやありません。
>それどころか、ショルティ&シカゴ響が好きな人が、なぜ好きなのかも、今やよく理解できる

そのスタンス、大事ですよね。それぞれが個性だと最近は僕も思うようになりました。
ありがとうございます。

返信する
雅之

>モノクロのジャケット写真が妙にかっこいい。
同感です。そういえば、こんなBlu-ray持っています。

「SL人吉~新たなる出発~58654号機再復活の記録と前面展望」
http://www.amazon.co.jp/SL%E4%BA%BA%E5%90%89~%E6%96%B0%E3%81%9F%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%87%BA%E7%99%BA~58654%E5%8F%B7%E6%A9%9F%E5%86%8D%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E3%81%AE%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%81%A8%E5%89%8D%E9%9D%A2%E5%B1%95%E6%9C%9B-Blu-ray-%E3%83%93%E3%82%B3%E3%83%A0%E9%89%84%E9%81%93%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%ABBD/dp/B002EP39F2/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=dvd&qid=1306791921&sr=1-1

やっぱクラヲタと鉄ヲタで重複する人多いのかなあ。
「鉄オタ・クラシック~オーケストラ曲編」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3786889

そういえば、宇野さんも鉄ヲタだったなあ、
どんなに否定しても、所詮私も同じ穴のムジナですか(苦笑)。

返信する
岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
鉄道趣味は僕にはよくわからない世界ですが、通じるものがあるんでしょうね。
「鉄オタ・クラシック」、これ以前もご紹介いただいたと思いますが、なかなか面白い企画ですよね。
聴いてみたいです。

>そういえば、宇野さんも鉄ヲタだったなあ、
どんなに否定しても、所詮私も同じ穴のムジナです

そういえばそうですね。まぁ、僕もそうですが宇野さんに導かれてこの世界に入ったようなもんですから感謝ですね。
本日もありがとうございます。

返信する

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