そして3人が残った

新宿御苑を散策しながら、いよいよ初秋の気配が漂い、久しぶりに広がった青空に向かって深呼吸し、こうやって生きて、友人と楽しく語れる喜びをしばし味わった。ほんの少し大袈裟な感も否めないが、どんなものよりそういう些細なことに幸せを感じられる自分にホッとしたということもある(笑)。
人は誰でも自分自身を守るために必要以上のエネルギーを使う。昔はよく「我(が)に入る」なんていう言葉をよく使ったが、「我(が)」が人の常ならば、それ自体を否定することもなかろうと随分前からこの言葉をあまり使わないようにしている。それに、他人がどう考え、どんな行動をとろうとそんなことはもはやどうでも良いと思えるようにもなっているし、人目を気にせず、自分のやるべきことを希望を持って前向きにこなし、一歩一歩着実に進んでいくことの方が大事だと本当の意味で思えるようになったことも大きい。

ピーター・ガブリエル、スティーヴ・ハケット在籍時のジェネシスのパフォーマンスは、テクニカルな意味でも完璧だし、何よりその物語性が聴く者の心を捕え、一度はまるととことん抜け出せない魔力を持っていたのだとここのところあらためて実感しているが、ピーターが抜け、フィルがヴォーカルをとるようになり、そしてスティーヴまでもが去った後のジェネシスの魅力を再発見。バンドとしては最小単位の3人という布陣で、3人だからこそのシンプルさと調和が見事に息づく傑作だとやっと気づく(笑)。

Genesis:…and then there were three…

“Snowbound”を聴くと、Mike Rutherfordの才能の半端なさが実感できる。3人になったからこそ「頑張った」、そんな印象の素敵な音楽。

Hey there’s a Snowman(雪だるまだよ)
Hey, Hey what a Snowman(雪だるまだって)
Pray for the Snowman(雪だるまに祈ろう)
Ooh, Ooh, what a Snowman(雪だるまだって)
They say a snow year’s a good year(雪の多い年は良い年らしいよ)
Filled with the love of all who lie so deep.(深い眠りについた人たちの愛で満たされるから)

あとは、Tony Banksの”The Lady Lies”!!
“Come with me, I need you,(一緒に来て、あなたが必要なの)
I fear the dark and I live all alone(ずっと独りだから暗闇が怖いの)
I’ll give you wine and food too(お酒も食べ物もあるわ)
And something special after if you like.(お望みならその後特別なことも・・・)

And though his body bids him(彼の身体がひとりでに動いて)
To enter in with her,(彼女と一緒に中に入ってしまった)
There was something in her manner(彼女のやり方に)
That his mind could not ignore.(彼を惹きつける何かがあったみたい)

Peter Gabrielさながらの声質を変えてのPhilのヴォーカルはお見事。

さらに、”Follow You Follow Me”!!
後のポップ路線を髣髴とさせる、おそらくPhil Collinsが中心になって書き下ろしているであろう3人名義の名作。
I will follow you will you follow me(一緒にやっていこうよ)
All the days and nights that we know will be(昼も夜も思うような毎日が続くさ)
I will stay with you will you stay with me(一緒にいようよ)
Just one single tear in each passing year(過ぎ去る日々の一筋の涙のように)

あー、元気になった。


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アレグロ・コン・ブリオをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む