誰?

久しぶりにザ・フーを聴く。僕がフーの音楽を初めて聴いたのは25年ほど前、確か高田馬場にあった映画館でレッド・ツェッペリンの「永久の詩」と「ウッドストック」の2本立てが上映されており、後者の映像の中であったと記憶する。今でもピート・タウンゼントの風車弾きの演奏姿やキース・ムーンの破天荒なドラミング姿が目に焼きついてはなれないほど衝撃的であった。当時キース・ムーンは既に鬼籍に入っており、ベースのジョン・エントウィッスルも逝ってしまった今となってはオリジナル・メンバーでの本物ライブが聴けないことがとても悔しい。どう考えてもフーはライブでこそ実力を発揮するライブ・バンドだからである。そのフーがスタジオでライブ並みのエネルギーを発現し、かつ完璧なアンサンブルをもって世に送り出した傑作アルバムが「Who’s Next」。

The Who:Who’s Next

1 曲目、「Baba O’Riley」のイントロから一気にThe Whoの世界に惹き込まれる。息継ぐまもなく「Bargain」、「Love Ain’t for Keeping」と続くのだが、全9曲、ハードなリフあり叙情的なナンバーあり、と彼らの陰陽両側面が見事に結晶化され一枚のアルバムに昇華されている。何と言っても圧巻はラスト・ナンバー「Won’t Get Fooled Again」。邦訳タイトルは「無法の世界」となっているが、この8分半ほどの大曲はライブの目玉でもあっただけに途轍もないエネルギーとかっこよさをもつThe Whoの最高傑作ナンバーであると僕は確信する。

とにかくとてもハードでシンプルでメロディアスな名曲が詰まったこの1枚、この機会に聴いてみるのはいかがでしょう?

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