ゼネラル・モーターズがついに破綻した。今朝の朝日新聞の1面に「80年君臨『覇者の驕り』」と題する記事。そこには次のように書かれている。
藤本隆宏・東京大学教授は「自動車産業は『原罪』を背負って誕生した産業だ」と指摘する。自動車は人類の自由な移動を可能にしたが、交通事故を起こし、二酸化炭素排出など環境へ負荷を与えるという「原罪」を抱えている。自動車産業が生き残る条件は、「原罪」をあがなうために努力し続けることに尽きる。しかし、その努力をGMは怠った。(中略)90年代の後半以降、落ち着いたガソリン価格と拡大した米国経済のお陰で、ビッグ3は再びガソリンをがぶ飲みする大型ピックアップトラックを収益の大きな柱とした。もうけが優先され、燃費向上のためのエンジン開発やハイブリッド車などのエコカーへの投資意欲は薄れていった。この10年余りの間に加速したグローバルな金融取引を中心とした経済活動の中で、短期的な利益を求め、「原罪」を克服するための地道な努力を再び怠ってしまったのだ。
世の中は「矛盾」に満ちている。こっちを立てればあっちが立たなくなる、あっちを立てればこっちが立たなくなるというように・・・。産業革命以降の発展は一つの観点から見れば「進歩」であるが、別の観点から見たら「後退」以外の何者でもないといえる。経済発展だけを指標にした「国力」。果たしてそれが本当に幸せといえるのか、それは誰にもわからない。要は何を軸に置くかだ。ある人が便利だと思うことがある人にとっては不便になる。誰かが勝つということは誰かが負けるということ。スポーツでも勉強でも、あるいはビジネスでも結果として勝敗がつくのは仕方がない。一番問題なのは「勝つ」ためには足を引っ張ろうが何をしようが手段を選ばないという行為だ。人として「正しい」あり方を追求したい。他人に優しく、地球に優しく・・・。
Yesが1980年に突如「Drama」というアルバムをリリースした時、誰もが一様に驚いた(特に従来からのYes信奉者は)。Jon Andersonが抜けた後のバンドはもはやYesではない。Yesと名乗るべきではないのだ。Yesとはいえない音楽はそれだけでYesファンをみくびっていると思えた。それでも、同じ年に発売されたThe Bugglesの「The Age of Plastic」は世界中を席巻した。
The Buggles:The Age of Plastic
大ヒット曲「ラジオ・スターの悲劇」を聴くたびに進歩という後退について考えさせられる。
I heard you on the wireless back in ’52
Lying awake intently tuning in on you
If I was young it don’t stop you coming through
Oh, oh
They took the credit for your second symphony
Rewritten by machine, a new technology
And now I understand the problems you could see
Oh, oh
I met your children
Oh, oh
What did you tell them
Video killed the Radio Star
1952年だったか、僕はラジオで君の声を初めて聴いたんだ
寝ても覚めても君の歌を聴いていたよ
僕が若かったら最後までスイッチは切らないけどね
彼らは君の第2交響曲の権利を横取りして
機械と新しい技術で書き直したんだ
君が抱えていた問題を今なら理解できそうだ
君の子どもたち、すなわちたくさんのファンに会ったよ
みんなに何て説明したの?
ビデオ(映像)がラジオ・スターを殺してしまったんだ
Trevor Hornの声質は確かにJon Andersonに近い。だからと言ってYesのヴォーカルとして後釜に入ったのは間違いだったのではないか。Jeff Downesと仲良く手をつなぎThe Bugglesとしての活動を地に足をつけて継続すべきだったろう。ま、「ラジオ・スターの悲劇」1曲を残してくれただけでこのバンドの存在価値は十分にあるが・・・。
僕の身内には自動車業界で働く人がどういうわけか多い。「原罪」を克服するための地道な努力を怠らないということを意識して頑張ってもらいたい。
こんばんは。
《Highway Star》― Deep Purple
Nobody gonna take my car
I’m gonna race it to the ground
Nobody gonna beat my car
It’s gonna break the speed of sound
Ooo it’s a killing machine
It’s got everything
Like a diving power big fat tyres and everything
I love it and I need it
I bleed it yeah it’s a wild hurricane
Alright hold tight I’m a highway star
「高速道路の星」
俺の車にゃ誰も乗れぬ
命がけのレース
俺の車にゃ誰も勝てぬ
凄いスピードを出す
う~む最高!
言うことなしだぜ
こりゃパワーもあるし
タイヤも太いし全部ある
愛してる 必要だ 首ったけ
う~ 激しい嵐
大丈夫 抱いてやる
俺ら 高速道路の星
(訳詩 王様)
http://www.youtube.com/watch?v=KgZSnAkQc4c&feature=related
「王様」じゃあ、あんまりなんで、「桑田」でもういっちょ!!
http://www.youtube.com/watch?v=b-ZxlxTvjI8&feature=related
自動車産業よ、頑張れ! 甦れ!!
>雅之様
Deep PurpleのHighway Starは名曲です!しかもご紹介いただいた映像はみんな若くて最高です!
王様といえば最近はどうしてるんですかね?昔ツェッペリンやクイーンの日本語ロックをやってた頃は半分洒落で音盤を購入して、よく聴いてましたが。「深紫伝説」も多分持っていたように思います。
桑田圭祐はうまいですねぇ。彼が歌うバージョンは初めて聴きましたがうまいです。びっくりしました。
>自動車産業よ、頑張れ! 甦れ!!
うん、頑張ってもらいたいです。
[…] ヴァー・ラヴィンというギタリストの力が大きく反映されている(プロデューサーがトレヴァー・ホーンだということも!)。コンパクトに、ポップに。かつてのプログレッシブ・イエス […]