爆発的なヒットを生んだ後、創造者は誰もが苦しむ。
ポピュラー音楽において、コンスタントに優れた作品を生み続けたアーティストの代表格はThe Beatlesかもしれないが、それとてわずか7,8年という限られた時間の中での話だ。優秀なアルバムが必ずしも売れるというわけではないから判断が難しいところだが、内容的にも高度で、しかもセールス的にも圧倒的な成果を収めた音楽作品というのはポピュラーの世界でも決して数は多くないように思う。Michael Jacksonの”Thriller”などはモンスター・アルバムの筆頭だろうし、The Beatlesに限って言えば”Abbey Road”はまさにそういう作品であるように僕は思う。ちなみに、Eaglesが1976年にリリースした”Hotel California”は全世界で1200万枚売れたという。このアルバムは今聴いても決して色褪せない。こういう普遍的でレベルの高い作品がポピュラーの世界において存在するのだから多角的音楽愛好趣味というのは止められない。
“Hotel California”の後、Eaglesはとても苦しんだ。1度は2枚組で発表する旨が伝えられたが、結果的にリリースは1年遅れ、ヴォリュームも1枚に縮小された。1979年に発売された”The Long Run”は鳴り物入りで世間に迎えられたが、おそらく当時賛否両論だったように記憶する。確かに苦労が見える。地味でもある。しかしながら、30数年の時を経て、あらためてじっくり聴き直すと、こういうものの中に一種「味わい」が存在することが手に取るようにわかる。
結果的にラスト・アルバムとなったこの作品の重みは相当なもの。物理的な重圧も十分に感じられるが、楽曲そのもののクオリティは決して低くないゆえ、本当はもっと注目されても良いアルバムのように僕は思う。
タイトル曲”The Long Run”。
When it all comes down
We will still come through
全てのことがうまくいかなくても
僕らはきっとうまくやっていけるだろう
当時のイーグルスのメンバーの本音だろうが、過去の実績に裏打ちされた「真実」がここにはある。継続して積み重ねてきたことには「確かさ」が自ずと存在する。
あとはそのことに対して「確信」と「自信」を持つかどうかだ。
すべては自分にかかっている、ということだ。「苦しみ」はあって然るべき。
All right!
おはようございます。
>あとはそのことに対して「確信」と「自信」を持つかどうかだ。
昨年秋、約20年ぶりに、吉川英治の「宮本武蔵」
http://www.amazon.co.jp/%E5%AE%AE%E6%9C%AC%E6%AD%A6%E8%94%B5%EF%BC%88%E4%B8%80%EF%BC%89-%E5%90%89%E5%B7%9D%E8%8B%B1%E6%B2%BB%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%99%82%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%90%89%E5%B7%9D-%E8%8B%B1%E6%B2%BB/dp/406196514X/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1333055242&sr=1-2
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を読破しました。
やっぱり私の原点のひとつになっていると確信しました。
合気道をなさる現在の岡本さんにこそ、強くお薦めしたいです。
>雅之様
おはようございます。
この長編、残念ながら未読です。
しかし、雅之さんが
やっぱり私の原点のひとつになっていると確信しました。
とおっしゃるなら読んでみたいです。時間を見つけてチャレンジします。
ありがとうございます。