季節外れのクリスマス・ソング。
ジョン・レノンが暗殺されたあの年のクリスマス・シーズンにリリースされ、翌年初めにかけてヒットしたダン・フォーゲルバーグの”Same Old Lang Syne”(懐かしき恋人の歌)。あの頃、この哀愁溢れる旋律と、ダンのハイトーンの美声に僕は心奪われた。
We drank a toast to innocence
We drank a toast to now
And tried to reach beyond the emptiness
But neither one knew how.
We drank a toast to innocence
We drank a toast to time
Reliving in our eloquence
Another ‘auld lang syne’…
後奏で奏されるマイケル・ブレッカーのサックスによる「蛍の光」に感涙。
人は誰しも過去を追想することで自分を知り、共に未来を語ることで自分を創造する。時間と空間を超え、年齢や性別を超えただひとつになる瞬間の崇高さ。
まさに「もうひとつの久しき昔」!!
僕は音楽を聴くとつい思考を巡らせすぎてしまう。定量化できない音楽芸術というものをああだこうだと勝手に論評して悦に浸る癖もいい加減にした方が良いかも。時には無心に聴く。それが大切だ。
Personnel
Dan Fogelberg (acoustic and electric guitars, prophet V synthesizer, lead and background vocals)
Norbert Putnam (bass)
Joe Vitale (drums)
Joe Lala (percussion)
Mike Hanna (piano, synthesizer, keyboards)
Kenny Passarelli (bass)
Russ Kunkel (drums, congas)
Al Garth (soprano saxophone)
ダン・フォーゲルバーグが亡くなって7年と少しが経過するが、歌声も音楽もまったく色褪せない。切ないけれどどこか希望に溢れるラヴ・ソングの、永遠不滅の美しさにあらためて言葉を失う。
なるほど彼は挫折や失敗を通しても自信を失うことはなかった。あくまで自身の感性と決断と、そして運命とを信じることができていた。生きる極意はそれに尽きる。
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