Yes, we can.

starless_and_bible_black.jpg本日、海の向こうの米国では「Yes, we can.」というスローガンを掲げ、バラク・オバマ新大統領が誕生する。八方塞の今の世の中だから、世間の期待は大変なものなのだろう。果たして本当に「変化」は訪れるのか・・・。これからが見ものである。

「僕たちは、何も見ていないのと同じだ。この世界は見えないもので満たされていて、宇宙は僕たちに見えているよりずっとずっと広いんだよ。」
「俺は宇宙は人間に似てると思う。・・・人間の中には、たくさんの記憶の小さな断片がバラバラに漂っていて・・・・・何かのキッカケで、いくつかの記憶が結びつく・・・その、ちょっと大きくなった記憶に、更にいろいろな記憶が吸い寄せられて、結びついて大きくなっていく・・・それが『考える』とか『思う』という事でしょう?」

台詞のひとつひとつがズシンと響く。五十嵐大介著「海獣の子供」を読んでいて、最近の漫画がこれほどまで深淵で意味深く、示唆に富んでいるのを知り、少々驚いた。目に見える事象しか信じない大人は多いが、見えていないことのほうが当然多いわけだから、ちっぽけな概念に支配されず、何でも挑戦してみることだ。そして何がどういう風に起ころうと、それはそれで受け容れてみること。

King Crimson:Starless and Bible Black

Personnel
Robert Fripp(Guitars)
John Wetton(Bass & Vocals)
Bill Brufford(Drums)
David Cross(Violin, Viola & Keyboards)

本当に久しぶりに聴いた。「星ひとつない聖なる闇」とは何のことか?人間の目にも決して見えることのない「全て」。それは大宇宙であり小宇宙(=人間)でもある。すべては一つだということをヘヴィーに表現してしまった1973年当時のKing Crimsonメンバーたちは偉い!35年を経た今も決して色褪せない重みと美しさ・・・。特に、LP時代のB面、つまりタイトル曲とFractureという2大インストゥルメンタル・インプロヴィゼーションの「うねり」は何度聴いても心にズシンと響く。まさに永遠の刻印・・・。

5 COMMENTS

雅之

こんばんは。
人間は他人との相互作用で、どんどん可能性が拡がりますね。
他人と知り合うことで、今まで見えなかったもの、知らなかったことが見えてきます。
私も岡本さんと知り合えただけでも、自分の宇宙が無茶苦茶拡がりました。1年前では考えられない自分がいます。
King Crimsonのご紹介の盤は持っていませんし、よく知りませんでした。アムステルダム・コンセルトヘボウでのライヴ録音の曲なんて、ぜひ聴いてみたいものです。
本日も、とても勉強になりました。感謝です。
「Yes, we can.」

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岡本 浩和

>雅之様
こんばんは。
>私も岡本さんと知り合えただけでも、自分の宇宙が無茶苦茶拡がりました。1年前では考えられない自分がいます。
そう言っていただけて光栄です(笑)。僕も雅之さんのお陰で世界が一層拡がっています。ありがとうございます。
「Starless and Bible Black」は必聴ですよ!このアルバムは変則的なアルバムでスタジオ録音とライブ録音が混在しています。多少の音質の差はあるものの、それでも見事な統一感です。
コンセルトヘボウで録音された曲は「The Night Watch」という曲で、確かレンブラントの絵に触発されて詩が書かれたと記憶します。
ちなみに、コンセルトヘボウでのその時の完全ライブ(だったと思います)もありますが、最高です。1972年~74年のクリムゾンの放つエネルギーは半端じゃないですね。火傷しそうです(笑)。

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ぷみ

がきんちょながら僕もこっそり参加させて頂きます。。。
僕も大きな態度では言えませんが岡本さんと雅之さんとお会いすることが出来、自分自身の世界観や価値観というものを改めて再考し、見つめ直し、拡げる事が出来ましたし、これからもしていこうと思います。誇張ではなく心底そう思います。世の中って広いものですねぇ。。。本当に。
ご紹介のCDはもちろん所持しておりませんがコンセルトヘボウでの録音とは!非常に興味深いです。さぞかしポッシュな客層だったんでしょうね(笑)

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岡本 浩和

>ぷみ君
おはよう。
本当にぷみ君は若いのに偉いねぇ。しっかりしてる。
ぷみ君も少しはクラシック以外も聴くと面白いよ。
そう、この音盤はコンセルトヘボウでのライブ録音が元ネタになっているのです。
>さぞかしポッシュな客層だったんでしょうね(笑)
キザな奴かヒッピーのような奴かどちらかだろうね・・・。
当時の彼らのライブを聴けなかったことはフルトヴェングラーを実演で聴けなかったのと同じくらいの痛恨事だと思ってるんだよね。もう少し早く、そして(その点だけとれば)できればヨーロッパに生まれたかったと(笑)。

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