果たしていかに・・・

mendelsshon_cello_sonata.jpg本日の学び。仕事のことなど。
基本的に何でも自分ができるという前提で仕事を遂行するべし、ということ。なるほど、そう言われてみれば今までの人生でいろんな人たちに出会い、その生き様を見てきたが、「何でも自分でできる」という前提をはずしている人は最終的に苦労している。「終わり良ければ」というが、「終わり悪ければ」結局どうにもならない。少なくとも人に協力を請うときは、本来は自分がやるべきことで、またできることなのだが、お力をお借りして事業を拡大するという謙虚な気持ちで臨みたいものだ。

根回しをしっかりするべし。見返りを期待せず、いろんな人に出会い、それぞれに何かを提供、すなわちやってあげることを心に留めておきなさいとアドバイスを受けた。確かに。いろんな人に出会い、ネットワークを拡げていくことが大事・・・。

ついに衆議院が解散。政権選択選挙ということで、しばらく熱い夏の陣が繰り広げられそうだが、果たして結果やいかに・・・。自・民どちらが勝っても実はあまり変化はないのかも、というのが正直な思い。

久しぶりにメンデルスゾーン。

メンデルスゾーン:
・チェロ・ソナタ第1番変ロ長調作品45
・チェロ・ソナタ第2番ニ長調作品58
ポール・トルトゥリエ(チェロ)
マリア・ドゥ・ラ・ポウ(ピアノ)

メンデルスゾーンの音楽はいつも前向きだ。それは彼の生い立ち、環境を鑑みても頷ける。裕福な家庭に育ち、生まれながらに尋常でない才能を秘めた「天才」であったこと。ほぼ挫折というものを知らない「お坊ちゃま」という世間の共通認識だが、実は彼なりの苦労はあったみたい。それでもモーツァルト同様、そういう「悲哀」をおくびにも出さないところがメンデルスゾーンのメンデルスゾーンたる所以。若くして亡くなった彼にして、壮年期とほぼ晩年の作になる2曲のチェロ・ソナタ。チェロという楽器の男声にも似た深遠な響きを縦横無尽に駆使し、宇宙の閃きのような音楽を創造する。隠れた名品である。こういう音楽をやらせるとトルトゥリエは万全。

ところで、明日は皆既日食。東京では午前中に部分日食のはずだが、どうやら天気が悪そう。46年ぶりの自然現象ゆえ何とか宇宙の神秘を体感したいものだ。果たしていかに・・・。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
メンデルスゾーンの室内楽は、どれも粒ぞろいですね。岡本さんの講座受講後、私は例のブリリアントの室内楽全集で、少しずつ堪能・勉強しているところです。結構病み付きになりますね(笑)。また、彼の曲は今の季節向きでもあります。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/436565
チェロ・ソナタもおっしゃるように名品だと思います。トルトゥリエで聴いてみたいと思いました。
今日の日食は楽しみですが、残念ながら当地でも天気は悪そうです。
ところで、私は月食・日食で思い浮かぶのは、シューベルトの弦楽五重奏曲なんです。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/686680
もう30年以上前、誰の文章だったかすっかり忘れてしまいましたが、「第一楽章の第二主題のチェロの二重奏がかなでる旋律には、ちょうど日蝕が始まったときのような蒼白な妖しさが立ちこめている、ここは彼の音楽で最も霊感に充たされた瞬間のひとつに違いない」とか書いてある本を読み、以後同曲のこの部分を聴くたびにそのことを思い出すんです(笑)。実際、日食ではなく月食のときに何回かCDを取り出して聴いたこともありましたが、雰囲気満点でした。今日の日食では無理ですが(涙)。
今朝、朝刊を読んで驚きました。指揮者の若杉弘さんが亡くなられたのですね。私が初めてマーラーの9番の実演を聴いたのは彼の指揮するケルン放送響の来日公演でした(1980年代初頭)。心の底から感動しました。74歳、指揮者はまだこれからが勝負という年齢なのに残念です。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
確かにメンデルスゾーンの室内楽曲は病み付きになります。いつも思うのですが、ブリリアントの全集ってほんと便利ですよね。
>残念ながら当地でも天気は悪そうです。
そうですか、名古屋もですか・・・。
こちらは完全に雨です・・・。あと30分もすれば日食が始まる時間なんですが、無理ですね(涙)。
>「第一楽章の第二主題のチェロの二重奏がかなでる旋律には、ちょうど日蝕が始まったときのような蒼白な妖しさが立ちこめている、ここは彼の音楽で最も霊感に充たされた瞬間のひとつに違いない」
へぇ、なかなか的を射た表現ですね。誰の文章なんだろう??
今日はシューベルトの五重奏曲でも聴きながら、雲に覆われた「日食」を想像してみます。
若杉さんの記事、僕も見ました。びっくりです。妻が障害者施設のコーディネーターとして関わっている関係で、昨年の終わり頃、そこで若杉さんに出会ったと言ってました。どこが悪かったのか詳しくは聞いておりませんが、療養中だったみたいですね。ケルンとのマーラーは残念ながら実演では聴いておりません。さぞかし素晴らしかったんでしょうね。僕も何度か聴いてますが、印象的だったのは、朝比奈先生が亡くなった翌年の東京定期で「追悼公演」として若杉さんがブルックナーの第3交響曲を振ったコンサートです。これは良かったです。

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