朝から東京は雨、午後から雨はあがるものの曇天。生憎「日食」は見れず。雲に覆われながらも多少「漆黒の世界」を体感できるかと期待したが、それもあまり実感できず。残念・・・。ただし、「日食は身体を害し人の運を落とします。家のカーテンを閉めて見ないようにします。飲食を避けてできれば瞑想します。日食が終わったらシャワーを浴びて浄化するのがベストです。・・・」(「ラブコール あなたへ」岡田多母)なんていう記述もある一方で、「月のように欠けてゆく太陽をみあげながら、太陽と月と地球に、感謝の気持が湧きあがってきた。その時、確かに、風の流れが変わった。・・・」(「ウチュウカイギ」つじまりこ)なんていうブログもある。良いのか悪いのかまったく判断できないが、単に運が悪かったという見方もあるし、逆に、守られていたのかもしれないとも考えられるし。まぁ、どっちでもいいか・・・。
今週末の「クラシック講座」のテーマはジュゼッペ・ヴェルディ。イタリア・オペラを苦手とする僕でもこれだけ集中して勉強すると、ラテン的情感たっぷりの彼の音楽の素晴らしさが少しずつだが理解できるようになる。何よりもその生き様から学べる「成功法則」が貴重。どんなに良い作品を創っても大衆に好んで受け入れられなければ、その価値はゼロに等しい。ともかく他人に喜んでもらい、受容されることが重要なんだということをあらためてヴェルディからも学ばせていただいた。
1893年、最後のオペラ作品「ファルスタッフ」の後、もはや老ヴェルディはオペラの筆を執ろうとはしなかった。その代わり、生み出された作品がいくつかの宗教音楽。先日も採り上げた「聖歌四篇」などは本当に心洗われる絶品である。今日のような日にこういう音楽を聴くと本当に救われる感じがする。当時のヴェルディは、16世紀の作曲家パレストリーナに心打たれ、彼の楽譜をそばにおいて、自分の信仰告白を書き続けていたという。それは愛する妻がいよいよ衰弱し、健康状態が危ぶまれる時期と重なる。「聖歌四篇」などもその影響下にあるのだろう。
「ベッピーナ(妻の愛称)は病気というわけではないのですが、食べないので痩せてしまいました・・・」
やっぱり人間は時代を上るにつれ「心」を忘れがちになるのではないか・・・。大衆に媚を売るのではなくただひたすら「神への祈り」を音化する。パレストリーナの音楽は、簡潔で明快で殊の外美しい・・・。晩年のヴェルディが惹かれるのも頷ける。言葉は不要。無心にパレストリーナの音楽に身を寄せたまえ。
こんばんは。
今日の日食は、名古屋でも雲の切れ間から時々三日月状の太陽が顔を覗かせた程度でした。でも、彗星や流星雨の専門家予測の外れの時に比べたら、ちゃんと晴天で計算通り神秘的な皆既日食を見られた地域もあったのですから、良かったのではないでしょうか? 他人の幸せを祝福いたしましょう(笑)。
古い、グレゴリオ聖歌、パレストリーナの音楽というと、また「旋法(モード)」とか「音律」とかについて学びたくなります。最近、音楽理論についての、我々素人にとって、ものすごく分りやすいサイトを見つけました。実際に音で確認できるところが優れものだと思います。音大卒のかたには常識なのでしょうが・・・。
教会旋法(church mode)について
http://www.animato-jp.net/~se/scale.html
音律について
http://www.animato-jp.net/~se/onritsu.html
楽譜化→近代和声→平均律→デジタル録音・・・、今年ほどこういったことについての功罪を考えさせられたことは過去になく、ひとえに岡本さんのブログのおかげです(笑)。
>雅之様
こんばんは。
>ちゃんと晴天で計算通り神秘的な皆既日食を見られた地域もあったのですから、良かったのではないでしょうか? 他人の幸せを祝福いたしましょう(笑)。
おっしゃるとおりです。少なくともテレビではしっかりと見させていただきました。ほんとに神秘ですね。そもそも地球上で見える「太陽」と「月」の大きさが同じということ自体がほんとに不思議です。宇宙、自然の神秘ですね。
>我々素人にとって、ものすごく分りやすいサイトを見つけました。実際に音で確認できるところが優れものだと思います。
いやぁ、素晴らしいサイトのご紹介ありがとうございます。ますます勉強が楽しくなります(笑)。
>楽譜化→近代和声→平均律→デジタル録音・・・、今年ほどこういったことについての功罪を考えさせられたことは過去になく
ほんとですね!ブログを継続してきて良かったとも思うんですが、やはり雅之さんあっての「アレグロ・コン・ブリオ」ですね。今後ともよろしくお願いします。