The Young Person’s Guide To・・・

young_persons_guide_to_king_crimson.jpgThe Young Person’s Guide to Being Yourself-僕の仕事をわかりやすく表現するなら、そういうことだろう。

ここのところ、将来のキャリアについて問題意識を持つ若者に触れることが多い。少なくとも僕の主宰するセミナーに興味を持つような人たちだから、それなりに意識は高いのだろう。日々のいわゆるルーティン・ワークをこなしながら、今の自分が人様や世の中のお役に立てていないのではないかと感じたり、考えたりするらしい。

そんなとき(たとえ短い期間だろうと)自分が積み上げてきたキャリアを一度棚卸しし、強みや弱みを把握してみると良い。何ができて、どんなときに喜びを感じ、どういう「強み」が自分にはあるのか?そして逆に「弱み」って何なのか?

そして「弱み」に関しては「0(ゼロ)」に戻すようなつもりで、「強み」に関しては「100」まで伸ばすつもりで頑張ればいいのである。くよくよせず、あなたの「良いところ」に意識を置いてみること。十人十色。人はそれぞれユニークなのだから、何か他人と違って突出する部分があるならそれを伸ばしていけば良いのだ。「ありのままの自分」に戻り、「自分らしく」行きよう。そんなことを考えながら取り出した2枚組アルバム。

King Crimson:A Young Person’s Guide to King Crimson

題して「新世代への啓示(邦題)」。そう、かつてたった1度だけCDとして発売されたことがある「幻のベスト・アルバム」。このベスト盤がすこぶる良い。何と、「I Talk to the Wind」はJudy Dybleのヴォーカル・ヴァージョン(圧倒的にGreg Lakeの方が良いが)が収められているし、「Cat Food」のシングルB面で発売された「Groon」までも収録されている。当然、発売当時狂喜乱舞した。それに、1曲目が「Epitaph」というのが泣ける(ファースト・アルバムと違い、「Epitaph」前奏に「I Talk to the Wind」の後奏がかぶっていないのである)!!「Cadence & Cascade」、「Ladies of the Road」、「I Talk to the Wind」、「Red」、と続き、1枚目は「Starless」で終わる。何と神々しい音の連続か!(大袈裟・・・)2枚目も、「The Night Watch」から「In the Court of The Crimson King」まで一気呵成に全盛期クリムゾンの音楽が鳴り響く。

ところで、愛知とし子のCDのマスタリング・エンジニアであるT氏は、ペンネームを山崎潤一郎といい、IT業界などでは知る人ぞ知る有名人なのだが、彼が開発したi-phoneアプリがツボにはまって面白い。「Manetron(マネトロン)」。そう、プログレ好きの氏が「メロトロン」の音をサンプリングして作ってしまった究極のアプリ。これは凄い!!ほとんどマニアックな遊びの世界だが、60年代~70年代ロック好きには堪らない一品かも・・・(僕などこのアプリで遊びたくてi-phoneが欲しくなってしまった(笑))。

britten_young_perons_guide.jpgちなみに、このベスト盤のタイトルはブリテンの「The Young Person’s Guide to the Orchestra(邦題:青少年のための管弦楽入門)」をもじったのだろうが、久しぶりに作曲者自身の指揮した音盤も取り出して聴いてみることにした。

ブリテン:パーセルの主題による変奏曲とフーガ作品34
ベンジャミン・ブリテン指揮ロンドン交響楽団

第2次世界大戦直後に書かれたこの音楽は、「パーセルの主題による変奏曲とフーガ」という正式名を持つように、ヘンリー・パーセルの主題をもとに、様々な楽器が編成を変えつつ変奏していくというもの。確か中学生の頃の音楽の時間に聴かされたんじゃなかったっけ。「管弦楽入門」というタイトルの通り、オーケス
トラのそれぞれの楽器が紹介されるナレーション付バージョンもある。何度も繰り返し聴くほど面白い音楽じゃないけど・・・。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
①King Crimsonの「A Young Person’s Guide to King Crimson」、これも大昔LPで持っていたことがありました。Pink Floydもそうですが、当時のアルバムはジャケットも含めての芸術でしたし、手離すんじゃなかったです。今はCD版も持っていないのですが、岡本さんの文章を読んで、このベスト盤、また無性に聴きたくなりました。
②i-phoneの音楽アプリは面白そうですね。デジタル文化の最大の功績は、今まで自分で演奏することに興味が無かった人にも、主体的に音楽の創作行為に参加するきっかけを与え得ることだと思っています。その先にはMIDIがあり、楽譜を読むのが苦手な人でも、楽器が出来ない人でも、自分だけの仮想オーケストラを自分独自の解釈で自由に操ることも可能ですよね。そういう意味では、本当にいい時代になったものです。

>「The Young Person’s Guide to the Orchestra(邦題:青少年のための管弦楽入門)」
>何度も繰り返し聴くほど面白い音楽じゃないけど・・・。
それは違います! この曲の奥深さをご存じではないですね!(笑)

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
①LPで所有されてましたか!しかも手放されて・・・!惜しいです(涙)。
②>今まで自分で演奏することに興味が無かった人にも、主体的に音楽の創作行為に参加するきっかけを与え得ることだと思っています。
おっしゃるとおりです。いい時代になりましたよね。
③>それは違います! この曲の奥深さをご存じではないですね
やっぱり、ですね!ひょっとすると雅之さんにお叱りを受けるかもと思いつつ・・・(笑)。奥深さを知らないということは聴き込みが足りないということですから・・・。一生懸命聴いてみます。

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