心機一転

melody_akiko_suwanai.jpg心機一転、髪をばっさり切った。かれこれ17~8年ぶりだろうか。
人間はやっぱり現状維持が安心なようで、ヘアスタイル一つとってみても、時にカラーリングをするものの10数年まったく変えることなく、長めのスタイルで貫き通してきた。これが自分の個性なんだと思い込んできたものの、長髪だと仕事上何かと支障を来すこともある。本当はもう少し早く、例えば会社勤めを辞めた3年前にチェンジすればなおよかったのかもしれないが、どうやらこの9月こそが「転機」のようで、思い切ってみた。
一層若返った・・・(笑)。多少見慣れないところもあるが、そこは時間が解決してくれるかな。

5日(土)に多治見で開催される愛知とし子ファミリー音楽会のため明日から岐阜入り。今回はサン=サーンスの組曲「動物の謝肉祭」の中で創作物語を披露することになっているが、あわせてスクリーンに絵を投影する予定でもあり、その操作が僕の担当になっているのである。前日にリハーサルがあるためどうしても明日入らざるを得ない。本来は今日明日の2日間でとある大学生団体の依頼により「合宿研修」を受け持つことになっていたのだが、ここのところのインフルエンザの問題でまたもや中止(延期)。リハーサル直前にギリギリで多治見入りの予定だったのでちょうどよかったのだが。

『メロディ』と題する諏訪内晶子のセカンド・アルバム。チャイコフスキーやラフマニノフのヴァイオリン曲を中心に選曲された素敵な小品集。

・チャイコフスキー:懐かしい土地の思い出作品42
・シマノフスキ:神話-3つの詩作品30
・ラフマニノフ:
2つのサロン風小品作品6-1~ロマンス
ヴォカリーズ作品34-14
2つのサロン風小品作品6-2~ハンガリー舞曲
・ヴィエニャフスキ
モスクワの思い出作品6
スケルツォ・タランテラ作品16
創作主題による変奏曲
諏訪内晶子(ヴァイオリン)
フィリップ・モル(ピアノ)

諏訪内は本当にヴァイオリンが上手い。優雅でスローな楽曲は直截的に心に染み入り、一方、快活なアップテンポの音楽も魂を震わせる「波動」をもつ。実演で聴くと一層神懸かったその様子を体感できるのだが、音盤で聴く限りにおいてもその「天才」は充分に伝わってくる。
ちなみに、ポーランドの作曲家であるシマノフスキとヴィエニャフスキの諸曲が一層激しくも明るく、そして哀しく、出色の出来のように思う。これらの音楽が作曲された当時、ポーランドはロシアの属国だった・・・。目に見えない抑圧された空気こそが、人々の創作意欲、クリエイティヴィティを掻き立てるのだろうか?

そういえば、宇野功芳氏は、妊娠出産後の諏訪内の音楽は信じられないほど堕ちてしまったと嘆いておられるが、残念ながらここのところ彼女の実演に触れていない僕にとってその真意がわからない。本当に落ちぶれてしまったのか・・・?機会を見つけて久しぶりに彼女の生演奏に接してみたい・・・。


2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
週末、イメチェンして、よりカッコよくなった岡本さんにお会いできるのが楽しみです。
宇野功芳氏が諏訪内さんに一目惚れしてベタ褒めしていたころ、私は「またか」と冷静でした。宇野氏も人の子、大きな男の子です(笑)。有山麻衣子さんなども、同様に、氏に惚れられたクチですね(笑)。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1270807
冷静に聴いて、諏訪内さんクラスの実力を持った邦人ヴァイオリニストは、過去も現在も数多くいます。諏訪内さんだけが傑出しているわけではありません。あのコンクールを過大評価するなら別ですが・・・。
例えば? ブログ・ランキングの女王、松田理奈さんなども、諏訪内さんに負けてない実力者だと思います。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%83%B3%E5%B9%BB%E6%83%B3%E6%9B%B2-%E5%88%9D%E5%9B%9E%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%9B%A4-DVD%E4%BB%98-%E6%9D%BE%E7%94%B0%E7%90%86%E5%A5%88/dp/B001DKBLNQ/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=music&qid=1251930787&sr=8-1
試しにこのCDの、特にラヴェル「ツィガーヌ」を、虚心坦懐に聴いてみてください。実演で聴ける、彼女の芸術性の高さとテクニックの凄さを、垣間見ることが可能です。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
カッコよくなったかどうかは別として(笑)、久しぶりの再会楽しみです。
>宇野功芳氏が諏訪内さんに一目惚れしてベタ褒めしていたころ、私は「またか」と冷静でした。
確かに「一目惚れ」という感じなんですね。宇野さんの若い頃はわかりませんが、年をとってからは見聴きする範囲が極端に狭くなってますよね。例えば、バルシャイのショスタコ全集を発売から何年も経ってからべた褒めするとか(このことは随分話題になりました)、レコ芸の今月号を読みますと、2年ほど前に出版されている福島章著「ベートーヴェンの精神分析」を最近出版されたかのように書評されてますしね。雅之さんがおっしゃる「諏訪内さんだけが傑出しているわけではありません。」という言葉、確かにその通りだと思います。
>松田理奈というヴァイオリニストは聴いたことがありませんでした。聴いてみたいです。
しかし、さすが雅之さんですねぇ。守備範囲が広いです。例によって「ジャケ買い」ですか??(笑)

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