紙婚式に

brahms_mravinsky_1978.jpg結婚1周年記念日のことを「紙婚式」というらしい。まだまだ関係が薄っぺらく、破れやすいから、一層「関係の質」を厚くするようお互い努力せよという忠告の意味合いも含まれているのだろうか。
それにしても1年は早い。周囲の心配をよそにそれまで勝手気儘な独身生活を送っていた僕もいよいよ『年貢の納め時』ということで、昨年の今日、ついに結婚式を挙げた。驚いたのは長年「女性とは縁のなさそうな僕」を見てきた東京の友人、後輩たち。まさか僕がそういう風になろうとは誰も思っていなかったようだ。自分自身でさえ結婚するなどとはついこの前まで夢にも思ってもいなかったのだから。

思い返せば、この3年で環境が180度変化した。そもそもの発端はある先生との次のような会話。
「他人の世話を焼く前にそろそろ自分のことを考えた方がいいですよ」
よく意味がわからなかった。
「人に愛を説く前に、あなた自身がをしたらどうですか・・・」
スイッチですよ。スイッチがオフになってるからできないだけなんです」
ともかく当時の僕の身体は衰弱した老人のようにボロボロだったらしい(身体的意味においては極めて健康だったし、本人的に自覚は全くなかったのだが)。しかも無意識に「感情」のスイッチまでもオフにしていた。そりゃ結婚どころか恋愛すらできるはずがない。今になってそのことははっきりとわかる。

スイッチをオンにするにはどうすれば良いのだろう?そう、自由を取り戻すことである。自分自身を解放すること。しがらみを忘れ、ほんの一時でいいから「本当の自分」を味わうこと(そういう意味では僕もまだまだだけど・・・)。

ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲
シューベルト:交響曲第8番ロ短調D759「未完成」
ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(1978.6.12,13Live)

brahms_2_mrvinsky_1978.jpgウィーン楽友協会ホールでのライブ録音。メロディア輸入盤の音質ははっきりいって良くない。ほかにビクターから発売された国内盤を所有するが、音の鮮明度、音圧、抜けなどどの点をとってもビクター盤の方が上。
ところで、70年代、ムラヴィンスキーは4度も来日を果たした。そのいずれもが来日演奏家演奏史に残る屈指の名演揃いだったことは様々な文献から読みとれるところ。残念ながら残された録音でしか彼の芸術を享受できなかった僕などがムラヴィンスキーについて云々する資格はそもそもない。某音楽評論家氏は、同時期に来日したベーム&ウィーン・フィルとムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの「未完成」交響曲を比較して、子どもと大人の差ほど「芸術性」に乖離があるようなことをどこかで書かれていたが、実際のところどうなのだろう?(少なくともFM放送の実況中継録音で聴くベームの音楽は鳥肌物なのだが)

4 COMMENTS

雅之

おはようございます。
>同時期に来日したベーム&ウィーン・フィルとムラヴィンスキー&レニングラード・フィルの「未完成」交響曲を比較して、子どもと大人の差ほど「芸術性」に乖離があるようなことをどこかで書かれていた
一評論家の感想を「ウノミ・・・笑」にするのは最も愚かな行為です。こうした感想も詰る所、その演奏が一評論家にとって「好きか嫌いか」、ただそれだけの問題に過ぎません。
「好きか嫌いか」ただそれだけの問題・・・、芸術も、男女の仲といっしょ!
・・・ということで、岡本夫妻を中心に世界は回っています。
「100年続きますように」などとケチなことは言いたくありません。
宇宙が終らない限り、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E7%B5%82%E7%84%89
お二人の愛が永遠に続きますように!!!

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
ですよね。常々このブログ上でもやりとりしているように「好きか嫌いか」だけですよね。
>芸術も、男女の仲といっしょ!
おっしゃるとおりです。
>宇宙が終らない限り、お二人の愛が永遠に続きますように!!!
ありがとうございます。

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