何せ9年ぶりのことである。前回のリサイタル時には、飛行機での長旅が異常に身体に負担をかけるらしく、二度と来日はないと公言していたくらいだから、ひょっとしてもう永遠に来日はないのかと思うと余計に悲しくなる。僕は彼の実演を聴いたことがない。かつて、名演の名盤と言われたグリーグやシューマンのコンチェルト、あるいはブラームスの間奏曲集などをしばしば聴き、悦に入っていた頃が何とも懐かしい。近頃は新録音のリリースもなく、日本では仙人状態だったルプーの夢にまで見た公演・・・。
こんなブログもあった。今年の5月にムジークフェラインで開催されたコンサートの感想。嗚呼、シューベルトの最後のソナタは何としても聴きたかった。「ちょっと凄過ぎる」と言われたら尚更。
悔しいので、ブレンデルの弾くシューベルトを聴いてみたが、余計にストレスが募るだけ(苦笑)。もう勝手に想像して自分の頭の中でルプーが演奏するシーンを描くしかない・・・。
シューベルト:
・ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D960(遺作)
・幻想曲ハ長調D760「さすらい人」
アルフレート・ブレンデル(ピアノ)
きれいでスマート、粒の揃った演奏なのだが、どうもこの平坦な音楽作りが僕の趣味でない。死を目前にしたシューベルトとは思えないポジティブで健康的な演奏。もっともこれを書いた時点では作曲者はまさか数ヶ月後に命を落とすだろうとは思っても見なかっただろうが・・・。
こんばんは。
夕方、岡本さんのコメントを読み初めて知りました。大ショック!! ルプーを聴けず非常に残念!!
ただ、価値観の引き出しをたくさん持っていると、こういう時便利です。
さっそく当地で同日に行われる、別のコンサートを聴くことにしました。この何という変わり身と立ち直りの早さ!(爆または苦笑)
http://www.munetsuguhall.com/concert/201010/20101024M.html
《徳永二男 ヴァイオリンリサイタル》
徳永二男(ヴァイオリン) 伊藤恵(ピアノ)
曲目
モーツァルト:ヴァイオリンソナタ 変ロ長調K.378
ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ 第1番 ニ長調Op.12-1
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調「バラード」Op.27-3
シューマン:ヴァイオリンソナタ 第1番 イ短調Op.105
シューマン:ヴァイオリンソナタ 第2番 ニ短調Op.121
その他
個人的に最高に好きな曲目。徳永二男さんのイザイも聴きたいし、伊藤恵さんのシューマンのスペシャリストならではの解釈は昔から注目しています。
私はこちらを聴く運命だったのです。
外タレはいらない。
>雅之様
こんばんは。
>この何という変わり身と立ち直りの早さ!
>外タレはいらない。
さすが雅之さん!確かに運命なのかも、ですね(笑)。
調べてみると、徳永さんのコンサートは29日(金)に紀尾井ホールでも同プロで行われます。僕も行ってみようかなと思いました。
運命的な名演奏に出会えるかもしれません・・・。
ラドゥ・ルプーは新日本フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会にも出演予定で、ベートーヴェン、ピアノ協奏曲第4番、Op.58、ト長調を演奏することになっていました。こちらは紀尾井ホールでのベートーヴェンツィクルスを終えたばかりのペーター・レーゼルが出演いたします。紀尾井ホールで聴いた人、聴かなかった人には朗報です。ぜひ、行ってみてくださいね。
>畑山千恵子様
こんにちは。
そうですか、レーゼルに代わったのですね!
情報をありがとうございます!
私も明日、聴きに行きます。チケットを取りました。岡本さんは行かれますか。紀尾井シンフォニエッタ東京は少人数でしたが、新日本フィルハーモニー管弦楽団は人数が増えますから、どういうことになるでしょうか。楽しみですね。
ソナタも名演で、CDが出たら買って、ゲルハルト・オピッツと聴き比べてみることにしています。
もし、明日、岡本さんが行かれるようでしたら、お目にかかれるもしれません。1階席を取りました。
>畑山千恵子様
こんにちは。
僕も明日伺うことにしました。新日本フィルは久しぶりです。
2階席ですが、どうにかお会いできるといいですね。休憩時間にホワイエにおりるつもりですが、基本的にプロフィール写真のような男ですので見つけたらお声掛けいただければ幸いです。